ほとんどの人が予算オーバー 

見積書は一般的に実施設計図に基づいて工務店が算出しており、内訳には使用する材料のグレードや工事の範囲が示されています。設計図が施主と設計事務所との相互の意思伝達手段とすれば、見積書は施主と工務店との意思伝達手段の基本となるものです。したがってたしかな設計図面とそれに基づいた見積りの内訳項目がしっかりと記入されているかを確認することが重要です。

ショールームや雑誌などを見るとつい品質やデザインが良くて値段の高いものに惹かれ選んでしまうので、予算オーバーになるケースが多いのも事実です。家を建てる人のほとんどは予算オーバーで頭を悩ますものです。


予算オーバー、どこを見る? 

見るポイント1
工事費内訳書には各工事科目の金額を一式としてまとめ、建築本体工事・設備工事・付帯工事・諸経費と大別して表示してあります。この中で諸経費とは会社を運営するために必要な現場経費、一般管理費、営業利益などをいい、おおよそ10%前後が一般的です。もしも諸経費が極端に低い場合は他の工事項目に振り分けられているかもしれません。安くて喜ぶだけではなく、労力に見合う金額が計上されていていること、他の工事項目に関しても正確な金額が計上されていることの方が適正であることを理解しておくことです。


見るポイント2
木造住宅の場合、費用全体を占める割合が高いのが木工事費です。建築本体工事の中で木工事費は約50%で、木材費と大工の手間賃が占めています。大工の労務費は坪あたり平均で69,300円(21,000円×3.3m2)です。坪あたりの人工(にんく:何人の大工が必要か)は高級住宅であれば6人必要で、フラット35仕様の平均的な住宅であれば5人、アパートは4人が目安です。坪あたり平均69,300円というのは、5人の大工であれば1人あたり平均13,860円の手間賃が必要ということです。仮に延床面積が35坪とすれば、35坪×69,300円=2,425,500円が大工労務費の目安です。間取りに吹抜けや中庭など形に変化のある家は当然もっと高くなります。
(大工の労務費の算出は、佐川旭建築研究所これまでのデータによる)


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