損失を抱えてしまうと、投資がつまらなくなってしまいます。あらかじめ下落リスクへの対処法を考えておきましょう。
とは言え、株価は日々変動しており、安い日もあれば高い日もあります。ですから、運良く株を安い時に買えることもあれば、残念ながら株を高い時に買ってしまうことも。
いつが買い時なのかは誰にもわかりません。ですから、買った価格によっては、株価の下落によって損失が発生する場合もあるでしょう。さらに、不測の事態が発生した場合には、株式相場が大幅に下落して、保有銘柄の多くが含み損になってしまう可能性もあります。
含み損を抱えてしまうと、「いつになれば買った値段になるのかしら」「あの時売っておけば儲かったのに」などと考えてしまうのが普通です。株価の動向が気になって、仕事も手に付かない人も出てくるかもしれません。こうした事態になる前に、保有株の値下がりリスクに対処する方法は、あらかじめ知識として知っておきたいものです。
つなぎ売りとは?
保有銘柄の株価が下落した時、何もしなければ利益が少なくなるか損失が発生するだけです。しかし、つなぎ売りという取引を行えば、保有株の値下がりリスクを低減させることができます。つなぎ売りのイメージ
つなぎ売りとは、中長期で保有している銘柄の株価の下落が予想される時に、その株を売却することなく、保有している銘柄と同一銘柄の一部または同数の株を信用取引で売る取引のことです。つまり、保有銘柄はそのままで、信用取引の空売り(信用売り)を行うのです。
空売りは、株価が下落することで儲けられる取引です。株価の下落によって保有銘柄では損失が発生しますが、株を保有しながら同一銘柄を空売りすることでその値下がり分が儲けとなるのです。
株価が上昇した時の対処法
もちろん、株価がいつも下落するわけではなく、予測に反して値上がりする場合もあります。この場合、通常の空売りであれば損失分を現金で精算しなければなりません。しかし、つなぎ売りの場合には保有株がありますので、保有株で精算することができます。これを現渡(げんわた)しと言います。信用取引と言うと、証拠金取引のため危険なイメージがどうしても先行してしまいがちです。しかし、保有株の下落リスクに備えるという観点では、有効な取引方法だと考えることができます。覚えておいて損はないでしょう。
ただし、つなぎ売りでは、株価が上昇する時も下落する時も、絶えず売買することになります。慣れるまでは勘がつかみづらいでしょうし、最初は多少疲れてしまうかもしれません。
空売りの参考記事:「相場下落で儲かる空売りの必勝チャート&取引法とは? 」