この時期にどんなドラマが受け入れられるのか、そのヒントとして1月に阪神大震災、3月に地下鉄サリン事件が起きた1995年の1~3月期になにがヒットしたかを見てみましょう。
一つは『味いちもんめ』第一シリーズ、それまでバラエティメインだった中居正広の連ドラ初主演で当時はそれほど期待されていませんでしたがヒット。今年の正月、ひさびさにスペシャルで復活したのも記憶に新しいところです。
もう一つは花王愛の劇場枠の『とっても母娘(おやこ)』。16才で出産した母(渡辺典子)と15才に成長した娘(奥菜恵)がたくましく生きる姿を描くホームドラマ。全体に不調だったTBSの夜の連ドラより高視聴率を記録しました。
『味いちもんめ』と『とっても母娘』に共通するのは「明るく前向き」なこと。暗いニュースが続く中ではドラマぐらいはそうじゃないものを見たいということでしょう。
明るく前向きといえば
てっぱん
続いて後番組の『おひさま』も好調にスタートしています。朝ドラは月~土とほとんど毎日放送しているので、日常感覚に戻りやすいというのもいいところ。このたいへんな時期にドラマでもないだろう、という意見もあるでしょうが、そういう効果もあります。
ちなみに95年に放送していた『春よ、こい』はあまり明るい話ではなかったのでこの流れにはのれず。ヒロインの安田成美は『てっぱん』でヒロインの母親役。大震災時の朝ドラに出演しているのは偶然でしょうが因縁めいてます。
さて、これから始まる春ドラマはどうなのか見ていきましょう。今回は4月11~15日にスタートする一週目を紹介します。