3月から協会けんぽの保険料が上昇しました
協会けんぽの保険料率がこの3月分より上昇しています。
協会けんぽは、健康保険組合をもたない中小企業の従業員等が加入する健康保険です。3月から、この健康保険料率が9.34%から9.50%に上昇になりました。会社員の健康保険料は、会社と従業員が半分ずつ負担することになっているため、実際には会社と従業員が4.75%ずつ負担することになります。
これを具体的な金額にしてみると、税引き前の月収が30万円の会社員の場合、ひと月当たりの負担額が200~300円程度増えることになり、毎月14100円~14400円程度の健康保険料を支払うことになります。
平成23年3月からの協会けんぽ保険料
40歳~64歳の人は、さらに介護保険料も1.51%(労使それぞれ0.755%負担)を上乗せして支払うため、さらに自己負担額は大きくなります。
健康保険料が上昇するわけ
高齢化で医療費は増加していく傾向に
協会けんぽの保険料は、平成15年から21年までずっと8.2%に固定されていましたが、収支のバランスが崩れたことを理由に、平成22年に一気に9.34%にまで値上げされました。今年の値上げは、前年に引き続いて行われたことになります。
保険料が上がった背景には、高齢化の影響で医療費支出が増加していることとがあります。さらに、長引く不況により中小企業の給料も伸び悩み、保険料収入が伸び悩んでいることがあげられます。私たちにとっては、給料が増えないなかで健康保険料が上昇し、負担が増しています。
いままで協会けんぽを例に挙げてきましたが、大企業が独自に運営する健康保険組合でも財政事情が厳しいことに変わりはありません。実際、保険料率を上げる健康保険組合もたくさん出ていますし、財政状況の悪化から組合を解散する企業も出てきています。
一般的に、医療費は高齢になるほどかかります。まだ来年以降のことは決まっていませんが、今後さらに少子高齢化が進む日本では、医療費支出が自然に増していき、保険料負担が上昇していく傾向にあるでしょう。
保険料率の上昇を抑制するために、日頃私たちにできることをあげてみました。
ジェネリック医薬品を利用したい
・ジェネリックに切り替えて薬代を抑える
・健康的な暮らしを心がけ、年に1度の定期検診で病気の早期発見に努める
・軽い症状で休日・夜間に治療を受けない
・病院からのレシートをしっかりチェックして、誤った保険請求がないか確認
・扶養家族の基準をしっかりチェック
お給料から毎月当たり前のように差し引かれている健康保険料ですが、保険料率の割合やその使い道にも気をつけてみましょう。