戦略論の授業

グループ学習

戦略論の授業ではグループ学習が重要な役割

戦略論の授業は必修ですが、多くの学校で、必修の後半の授業に位置づけられています。というのも、企業の長期的な方向性を考える際、マーケティング、ファイナンス、組織論、統計学などの最低限の知識が必要なため、こうした他の必修科目を学んだ後の授業となるのです。

戦略論の授業は、先生から生徒に説明するレクチャー形式よりも、実際の個別企業戦略を分析したケースを利用した授業が多くなります。というのも、戦略論の概念の多くは過去の成功した企業を分析しその共通項をまとめたもの。基本は各企業が置かれた経済環境とその企業の人的資源と資本を利用してどのように戦略をたて、それがどのような結果を伴ったかを見ていくことが有効だからです。

例えば、日本だけではなく世界で利用されているケースに、「日産」再生のケースがあります。日本の経済が厳しく、日産が窮地に立たされたとき、カルロスゴーンさんがCEOになり、マクロ環境をどのように分析し、企業戦略をたてたかを分析していきます。彼が行った戦略のキーワードは「集中」でした。車種、仕入先、社内組織など、全てにおいて集中をキーワードに変えて再生を果たしたのです。

グループ学習は学びの場

こうした戦略論の授業の中で大切な役割を果たすのがグループ学習です。ビジネススクールに来る学生が以前に働いていた職種や業務は多種にわたっているため、こうした知識をある会社の経営戦略を考える中でぶつけ合えるのは学生にとって大きな学びになります。

たとえば、先程の日産の例で、ファイナンス出身者は借金の返済を優先すべきだと主張します。一方で、営業経験者は、まずは売れる製品を出さないといけないから、さらに借金をしてでもいい車をつくるべきだと主張。コンサルティング業界出身者は、まずは市場を分析し、将来の経済を予測、その上で様々な仮想シナリオを書いて最も成功する戦略を考えるべきといったように、喧々諤々の議論になるのです。こうした過程は自らが将来CEOになった場合に、役員会で経験し、自らが最終決定することと同じであることに徐々に学生は気づいていくのです。