長い距離を走るとどうなるか?
続いて1回の走行を40kmに想定してみよう。前半の20kmが電気。後半20kmはガソリンで走ることになります。このケースだと、電気料金73円+ガソリン代135円の208円。よって1万km毎に5万2000円。普通のプリウスとのエネルギーコスト差は約1万5000円になってしまう。
つまり1回の走行距離が増えれば増えるほど、プラグインプリウスの優位性は少なくなっていくという寸法。1回40km以上走る使い方だと「10万km走って15万円しか浮かない」と言い換えてもよかろう。普通のプリウスとプラグインプリウスの価格差が15万円以内なら意味ありますけど。
1回20km以内ならどうか? 10万km走って30万円分のエネルギーコストを浮かせられる計算。プラグインプリウスの購入価格が補助金を含めて30万円高以内に納まっていれば、普通のプリウスより総合的に考えるとお得ということになります。トヨタの狙いはこんな感じか?
当然、EVも競合
しかし! 1回20kmならリーフのような電気自動車だってOK。リーフの価格は補助金を含めて298万円だ。同じ装備内容の普通のプリウスは270万円。ほぼ30万円高である。何と! プラグインプリウスと同等。しかもリーフなら電気だけで120km程度走れてしまう。
まとめよう。1回20kmまでという使い方ならプラグインハイブリッドも普通のハイブリッドも電気自動車のリーフも、エネルギーコストまで考えれば見事にイーブン。20kmを過ぎると、エネルギーコストが一番安価なリーフ優勢という驚いた状況になるのだった。さてさて。トヨタどうする?