PS3からNGPへの移植は超簡単?
NGPが発表された「PlayStation Meeting 2011」では、PS3で現役のゲームが如何に容易にNGPで動かすことができたかが強調された。『アンチャーテッド』にせよ『龍が如く』にせよ『メタルギアソリッド』にせよ、である。このことから、SCEがNGPを「据え置きゲーム機と携帯ゲーム機の架け橋にしたい」ということが見えてくる。
PS3の開発リソースが生かせる、ということは逆もまたしかり。据え置きゲームより携帯ゲームのほうが活発な昨今に置いて、開発リソースが共有できるのはメーカーに取って非常に大きいメリットになる。
PS3での開発に慣れているデベロッパーであればNGPに生かせるし、NGPでの開発経験がそのままPS3にも生きてくる。そうして据え置きと携帯が相乗効果で盛り上がってくれれば(SCEにとって)言うことはない。
PS3はPSPの機能を活かすことでその存在価値を高めたが、NGPもまたPS3の機能を活かすことになるだろう。ハードウェア発売初期の貧弱なラインナップはPSPとの後方互換、PSSの対応で解消し、PS3との積極的な連携はPS3のさらなる躍進の助けにもなることだろう。
NGPの戦略はマクロ的に見て非常に正しい。非の打ち所が無いと言ってもいい。PSP、PS3のローンチ前に感じた戦略の不透明さも感じ無いし、スマートフォンやDSなどカジュアルゲーム全盛の現在、よくもここまで正統な進化を遂げた携帯ゲーム機の究極系を推し進めたものだと感心すらする。
しかしながら正攻法が本当の“解”かどうかがわからないのも、またゲーム業界と言える。
実際3DSのコンセプトは非常に魅力的だし、ワクワクする。
NGP、そしてNGP発売までのPSPがどうなっていくのか。それは3DSのローンチに名を連ねたメーカー、そしてそこにぶつけるようにPSPの注目作を発売するメーカーの顔ぶれが、多少の予想の助けになるかもしれない。