モデュラー社の個性的な照明ラインナップ
まずは、モデュラージャパンのベストセラーとなっているダウンライト「K」シリーズです。このダウンライトの特長は、まず何といっても「小さい」こと。最も小さいタイプで直径6.5cm、大きめのタイプでも9cm程度しかありません。これは一般的なダウンライトの、約半分の直径サイズです。さらに、いくつかのモデルは、この小さな直径の内側でリングが動き、照射方向を変えることができます。このような可変型ダウンライトのことを「ユニバーサルダウン」と呼びますが、「K」シリーズは他のメーカーのものと異なり、地球儀のように回転・首振りをする仕組みになっていて、これが器具の小ささと自由な照射角度を両立させています。白いアルミ材の質感の高さも、特筆できる長所です。
Modular社のダウンライト「Kシリーズ」。写真はハロゲン仕様だが、LED仕様の取り扱いもあり。
「K」シリーズは、ひとことで言えば「個性的なのに、何の邪魔もしないデザイン」です。天井面が引き締まり、インテリアの空気が少しだけ変わるような、そんな雰囲気のある照明だといえるでしょう。
2010年には「K」シリーズに、LED光源のダウンライトが追加されました。もちろん、器具の特長や質感は、従来のものが踏襲されています。
次は、ヨーロッパでは「K」シリーズ以上のスタンダードとなっているダウンライト「Lotis」シリーズです。
Modular社のダウンライト「Lotisシリーズ」。写真左は埋込みタイプ。いずれもハロゲン仕様だが、 LED仕様もあり。
「Lotis」の特長は、「K」以上に小さなものから直径30cm近いサイズまでが揃い、光源も白熱電球・放電灯・LEDから選べるラインナップの豊富さや、天井材と取合うトリム(縁)の細さ・優雅なカーブを描く器具内側のラインなどに見られる、器具形状の美しさにあります。これも「K」シリーズと同様、「分かる人には分かる」質の高いデザインだと言えるでしょう。
Modular社のダウンライト「Cakeシリーズ」の住宅施工例。
モデュラーならではの、もう一つの個性的な天井付け照明器具が「Cake」シリーズです。この器具は直径が30cm前後と大きなもので、ダウンライトというよりも「シーリングランプ」と呼ぶほうがふさわしく、そのデザインも「Lotis」と同様、トリムの細さと器具内側のカーブが特長になっています。ただ、「Cake」のカーブは「Lotis」と異なり、天井が柔らかく上に吸い込まれるような、ふくらみを感じさせる独特の形です。世の中には多数のシーリングランプがありますが、このような、まるで天井が厚みを持ったかのように感じさせるデザインの照明器具は、モデュラーの「Cake」を置いて他にはないでしょう。
Modular社のダウンライト「Cakeシリーズ」。写真は蛍光灯(左)、ハロゲン仕様(右)だが、 LED仕様の取り扱いもあり。
Modular社のダウンライト「Cake」ディテール。細部までこだわった曲線のデザインが特徴的。
次回は、まるでアート作品集のようなモデュラーのカタログデザインと、さらに個性的な器具達をご紹介していきます!