ステージのような中庭
1.コンクリート打放しの壁とガラス窓で囲われた中庭。 2. 隣家との境にはランダムな杉板の模様を浮き出した塀を立てた。 3. スレートの床を一部欠いてヤマボウシを植えている。 |
奥行きの深い敷地に建つこの家は、中庭で南北に振り分けられています。わずか5畳ほどの広さですが、京都の町家の坪庭のように、北側の部屋に光と風を呼び込む大切な役割を担っています。天然スレートを敷き詰めた床は建物と縁を切り、地面から浮いたように見せているのがユニークです。隣家が迫る東側には、杉板型枠の厚みを変えてレリーフ状に杉板の模様を浮き出させた塀が立っています。一日の光の当たり方で刻々と表情を変えるこの塀が、和室との一体感を醸し出しています。
◆建築データと建築家プロフィール