TOYOTA(トヨタ)/トヨタの車種情報・試乗レビュー

ポップでモダンなFJクルーザーが逆上陸(3ページ目)

ランドクルーザー・プラドの派生モデルといえるFJクルーザーだが、魅力は約50年前に登場した40系のランドクルーザーを彷彿とさせるスタイリングだけではない。悪路でもアウトドアでも使い倒せる個性派SUVの登場はSUVマーケットを元気にしてくれそうだ!

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド


観音開きドアを採用

ラゲッジ

濡れた物でも躊躇なく積めるビッグカーゴ。後席はダブルフォールディングで拡大が可能だ。せっかくの空間なのでシティユースのみではもったいない。多彩な趣味に対応してくれるはずだ

サイドから眺めると、キャビンもウインドウも天地に薄いため、クーペのような印象さえ抱くが、使い勝手もクーペ的だ。フロントドアを開けて高めのフロアに乗り込むのは、四駆系SUV的だが、後ドアは前ドアを開けてから内側のドアグリップを操作することで初めて開けられる。後席へのアクセスはフロアが高い上に、開口部にもそれほど余裕がないためアクロバティックな姿勢になってしまう。小さな子どもやお年寄りには酷なリヤシートだし、チャイルドシートを装着するような人にはチャイルドシートと子どもの乗降にはそれなりの覚悟が必要だ。座ってみると狭くはないが、頭上空間はミニマムなので閉塞感が強い。「2+2」として考えるのが妥当だろう。

また、テールゲートにはスペアタイヤを背負うため、横開き式を採用し、さらに狭い場所での開閉に配慮したガラスハッチも備える。フロアが高めなので大きな荷物や重い物の積載は少し大変だろうが、シートには撥水と防水、ラゲッジには防水カーペットが用意されているから濡れたり汚れたりしている荷物でも気にせず積み込める。アウトドア系の趣味に万全に対応してくれるはずだ。

アフターパーツも充実

トランスファーレバー

駆動の切替はトランスファーレバーで行う。アクティブトラクションコントロールの採用でスリップを感知すると、グリップが戻るまで空転した車輪にブレーキを掛ける

インテリアは、ボディカラーと同色になるセンタークラスターやドアトリムによりトヨタらしからぬ遊び心にあふれている。国産車でこれだけいい意味でポップで楽しい気分にさせてくれるモデルは久しぶりだ。スタイリングとボディカラーとポップなインテリアに惚れ込んで買うのも十分にアリ!と思わせてくれる。さらに、内外装ともにパーツが豊富に揃っている。「My FJ CRUISER」と呼ぶパーツラインナップを用意し、「トミーカイラ」や「ギャルソン」、「エクスクルーシブ ゼウス」などの社外パーツとコーディネイトまで揃っている。ドレスアップ派はチョイスするのがうれしい悩みになるかも。

スタイリングやカラーに関しては個人の好みがあるけれど、最近のSUVの中でも個性という意味では非常に光るモデルがようやく日本でも正規購入できるのは大いに歓迎したい。今までは並行輸入なのだったので躊躇していた人も多いだろうし、プラドなど他のSUVを検討している人にも選択肢に入れる価値は十分にあるはずだ。レポーターもデザインやカラー、コンセプトには大いに惹かれてしまった。もし、家族構成やライフスタイルにマッチするなら一度実車を見てもらいたいモデルだ。
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