湖岸の楽しみ~ユリカモメと温泉
浜名湖佐久米は、湖岸にある小さく静かな駅である。冬場はユリカモメが飛来し、駅長さんが餌付けをする時間帯には群れが大挙押し寄せる。天浜線の風物詩ともなっている。江戸時代の姫街道ゆかりの気賀(きが)あたりから天浜線は浜名湖とは別れを告げる。気賀からクルマで20分ほど南下すれば、館山寺温泉もある。浜松からのアクセスが普通だが、天浜線のほうが近いので時には試してみたい。
ノスタルジックで変化に富んだ車窓
半世紀ほど前に廃止となった遠州鉄道奥山線の遺構となったガード跡をくぐると金指に着く。この駅のホームも古びた屋根があり有形文化財のひとつだ。列車は森の中を走り、有形文化財のひとつである都田川橋梁を渡ってフルーツパーク駅を過ぎる。湖岸あり、山間部あり、田園地帯ありと天浜線は予想以上に変化に富んだ車窓が楽しめる。
西鹿島では、赤い電車が走る遠州鉄道と合流する。浜松への乗換駅で、遠州鉄道と組み合わせて、浜松周辺の多様な鉄道旅行がプラニングできそうだ。
次は、天竜二俣駅での文化財を紹介します。