株・株式投資

7年ぶりの株価上昇相場突入か?

2003年から2005年にかけて日経平均は大きく値上がりしたことを鮮明に覚えていらっしゃる方も多いと思います。みずほやUFJなどの銀行株や不動産株が何倍にも上昇したのです。小泉首相の下、まさに日本が変わっていくのではないかと期待を持っていた時です。今、この2003年以来の買い場が来ているかもしれません。2回シリーズでお届けします。

藤村 哲也

執筆者:藤村 哲也

株式ガイド

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7年ぶりの株価上昇相場突入か?1

日経平均がやっと1万円を回復してきました。2011年はどうなるでしょう?私は強気に考えています。2003年からスタートした日本の株価上昇時の状況と酷似し相場上昇の条件が整っているからです。2003年からは日本株が上昇しましたが2011年は世界中の株式が上昇していくリズムになるのではないでしょうか?

2003年からの株価上昇局面はどういう局面を経たのか?まずは当時をじっくりと振り返って、2011年以降の相場展開を読んでみましょう。

2003年~2006年の相場状況

2003年~2006年というのは、金融機関の不良債権問題に揺れた日本が小泉政権の下、立ち直りを見せた時です。7,603円(2003/4)を安値に17,563円(2006/4)高値まで2年で2.3倍に上昇しました。特に金融機関の回復は目覚ましく、みずほFGは安値58円が1000円まで上昇し17.2倍にもなったのです。

この時の状況を分析すると、上昇に転じる条件が以下の3点揃ったことで経済が活発化し、株価が上昇したと言えると思います。

1.超低金利であること
長期間に亘った不良債権問題が最終局面を迎えた2003年には、日本の長期金利(10年物国債利回り)は0.53%まで低下しました。ちなみに1990年からの長期金利の推移を見てみると…

●1990年9月:8.28%  
●1995年3月:3.67%   
●2000年4月:1.76% 
●2003年5月:0.53% 

という感じで低金利へと向かっていました。

2.金融システムが安定(体力がなければ資金は貸せない)
貸し渋りなどの問題を経てこの時期、銀行の体力も回復、金融システムがようやく安定、UFJや三井住友など大手に集約されました。良質で潤沢な資金が必要なところに流れ出す準備が整ったのです。

3.都市再開発プロジェクトが活発化
2000年以降六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、ららぽーと豊洲、イオンレイクタウンなど・・・続々と巨額資金をかけたプロジェクトが着工、完成していきました。

こうした都市開発はヒト・モノ・カネを潤滑にさせ経済を拡大させる一大事業ですが、これを可能にさせた背景には、大手金融機関の復活と低金利での融資があります。大規模なプロジェクト、大手金融機関、低金利、この3つが揃って日本は2003年以降復活を遂げ、変わっていったのです。

個人や企業と経済プロジェクトの間を仲介する金融が立ち直る効果は絶大です。
日本を支える大きな力となるのです。

みずほは17倍など株価上昇

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