扁桃とは
口の奥にあるのが扁桃で、炎症があると赤くなったり、白いものが付きます
扁桃は「リンパ球」という免疫細胞が豊富な部位ですが、何かを分泌しているわけではありません。一般的には「扁桃腺が腫れた」とか「扁桃腺が大きい」と言われることが多いですが、分泌する腺はないので、「扁桃腺」という言葉は医学的には不正確です。
扁桃は、免疫細胞が多いので、口から侵入する病原体、ウイルスや細菌に対しての防御を行う機能があると言われています。
扁桃炎はこの扁桃に病原体が付着したり、扁桃の周囲に付着したりすることで、炎症を起こした状態です。扁桃が炎症を起こすと、赤くなり、腫れてきます。時には、膿苔と言って、膿のようなものが扁桃に付着します。
扁桃炎の症状
- 発熱、特に38℃以上の高熱
- ノドの痛み(咽頭痛)、ものを飲み込む時の痛み
- 寒気や震え(悪寒戦慄)
- 体がだるい(全身倦怠感)
- 頭痛
- 関節痛
など。扁桃炎は高熱になりますので、それに伴う症状が多いのが特徴です。
扁桃炎の原因
扁桃炎を起こす病原体は、ウイルス、細菌があります。■扁桃炎を起こすウイルス
- アデノウイルス(咽頭結膜熱(プール熱)の原因・症状・治療)
- 単純ヘルペスウイルス
- EBウイルス
- エンテロウイルス
■扁桃炎を起こす細菌
- 溶連菌
- 肺炎球菌
- インフルエンザ菌
これらの病原体がノドや扁桃で炎症を起こすために、扁桃炎を起こします。
次のページでは、扁桃炎の治療法について説明します。