倒産リスクのない会社を選ぶ

万一倒産にという場合でも、資金が戻るならどのFX会社でも安心かというと、そういうわけでもありません。

FX会社が倒産すると、一般的に、保有ポジションはその時点で決済しなくてはならないか、強制決済となります。ポジションが利益の出るレートであるならよいものの、損失が生じる場合ももちろん考えられます。
また、FX会社が倒産した場合、信託先の銀行等から預けた資金がかえってくるとはいえ、処理に時間がかかり、その間、その資金を使うことはできません。
そうした事態は避けたいので、倒産するリスクの少ない会社を選ぶに越したことはないのです。

安心して取引できる会社を選ぶには、次の事柄を確認しましょう。

1.自己資本規制比率の高さ
自己資本規制比率とは、「固定化されていない自己資本額」が「諸事情によって発生し得る危険に対応するリスク相当額」に対してどれくらいの割合なのかを表したもの。つまり、何らかのリスクが生じた際に対応できる資本が十分にあるかどうかを表す数値で、FX会社の財務の健全性を測る指標です。
自己資本規制比率は、大きい方が安全性は高くなります。基本的には自己資本比率が200%以上あれば問題はないといわれています。
金融庁は、FX会社に対して下記のように義務付けています。

• ・自己資本規制比率が140%を下回った場合、金融庁への届け出が必要
• ・自己資本規制比率が120%を下回った場合、新規口座開設受付の停止
• ・自己資本規制比率が100%を下回った場合、3か月以下の業務停止もしくは登録取消

自己資本規制比率は毎年3月、6月、9月、12月に算出されますが、この数値は結構変動します。
FX会社はホームページ上に自己資本規制比率の情報を開示しているので、数値をチェックしておきましょう。

2.FX会社のカバー取引先
FX取引は、投資家とFX会社(もしくは取引所)の相対取引です。
投資家がFX取引で利益を得ると、それはFX会社の損失となり、投資家が損失を受けると、FX会社は利益を得ます。つまり、利益相反の関係ということです。
相場が投資家にとって有利に動けば投資家は儲かりますが、FX会社はその分、損失を被り、手数料収益などが消し飛んでしまいます。
そこで、FX会社はそのリスクを軽減するため、銀行等と取引を行っています。例えば、投資家から米ドル/円の買い注文を受けた場合、それと同量・同レートで銀行と取引を行えば、FX会社は相場のリスクから開放されます。これを「カバー取引」といいます。

FX会社が投資家の注文を全てカバーしているかというと、会社によって様々で100%自動カバー取引を行っている会社もあれば、ディーラー等を介して、注文状況や相場を見ながらディーラーの裁量でカバー取引を行っている会社もあります。

FX会社のカバー取引相手となるのは銀行や証券会社です。FX会社によって、カバー取引相手が1社という会社から十数社という会社もあり、また、カバー先は、メガバンクから中小の証券会社まで様々です。
大手銀行の場合は直接インターバンク市場に参加していますが、中小の金融機関は直接参加できないので、そうした大手銀行につなぐことになります。中小金融機関でも100%大手銀行へつなげられる体制を確保していれば心配はありません。

カバー先によっては、為替相場が乱高下した時に、カバー取引が思うように消化できず、過去には、それが理由で破綻したFX会社がありました。投資家にとっても約定拒否という対応をされることもあります。
FX会社が、複数のカバー先と取引していなければ、カバー先でのシステム障害などが生じた際に、投資家側も取引ストップに陥る場合もあります。複数のカバー先があれば、そうしたリスクが回避されるので、カバー先が多いほど注文に対する約定率も高くなるといわれています。

FX会社は、カバー先の金融機関を明示することが義務付けられているので、そうした観点でも、会社の信用度をチェックしておきましょう。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。