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風を感じて毎日乗れるスーパーカー、R8スパイダー(2ページ目)

エレガントな風を切るデザインをまとい、毎日乗れるオープンのスーパーカー、アウディR8スパイダー。ソリッド感の強いクーペのV10モデルと比べ、大方のドライバーにとって乗って存分に運転を楽しめるのはスパイダーの方かもしれません。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

クーペより乗りやすい、角の取れたライドフィール

アウディR8スパイダー

ルーフにはキャンバス地のソフトトップを採用。開閉に要する時間は19秒で、50km/h以下であれば走行中でも開閉することができる。サスペンションのダンピング特性を連続的に変化させ挙動を抑制するマグネティックライドをオプション(27万円)で装備する

走りはじめてまず思ったことはといえば、アルミスペースフレームボディに特有のリキみが動き出した途端にすっと消えうせ、何ともしなやかで角の取れたライドフィールになっているということ。2ペダルロボタイズドミッションの反応も随分スムースでソフトタッチ。荒れた一般道における足回りの対処もけっこうマイルドになった。屋根を開けたとともに、クーペとは違うアシ回りとトランスミッションのセッティングを試みているのは明らか。

間違って欲しくない。決して“ヤワ”というわけではないのだ。ソリッド感の非常に強かったクーペに比べて、いくぶんソフトタッチになったというだけで、高出力V10をもってしてもボディを激しく揺るがすことなどできない。ガヤルドのときと同様に、そもそもオープン化を前提に設計されたASF(アルミスペースフレームボディ)であるから、スロットル全開時でも高速コーナリング時でも、ボディが音を上げる気配など微塵もなかった。

ある意味、クーペ以上に洗練された走りを実現したというのに、スポーツドライビングを試みてみれば、ASFボディは全く悲鳴を上げることもなく、V10の高出力レスポンスによどみなく追従してくる。クーペよりも感覚的に若干大きな車体が反応しているようには感じるものの、十二分にダイレクトだ。

前輪の食いつきや後輪のスタビリティはクーペよりむしろ豊か。そのぶんドライバーの反応時間を稼いでくれるのが嬉しい。つまり、大方のドライバーにとって、乗って存分に運転を楽しめるのはスパイダーの方かも知れないということ。それがオープンエアモータリングを伴うというのだから、これほど楽しいことはない!

それなりに風を巻き込む。けれどもちょっと考えてみて欲しい。世の中に風を巻き込まないことを自慢するオープンカーがある。それっておかしくないか? ルーフを無くすということは即ち、空気と一体となって、風の存在を感じるということではないか? 馬に乗って風に当たらなければ、楽しくも何ともない。メリーゴーランドだって、風に当たるのだから。オープンカーで風の巻き込みを気にするのは、愚かなことだと思う。

ソフトトップを開け、風を感じながら、V10サウンドを高らかに空に響かせて走る気持ちよさと言ったら! 澄み切った青空の広がる冬の日、防寒具を着込んでスパイダーを走らせてみれば、きっと何か新しい事が起こる/始まる/見つかるに違いない。
アウディR8スパイダー

最高出力525ps/最大トルク530Nmを発生する直噴5.2リッターV10エンジンを搭載。ローンチコントロール機能を備えた6速Rトロニックを組み合わせ、0-100km/h加速は4.1秒、最高速は313km/hに達する

試乗車は右ハンドル仕様だった。実は以前からライトハンドモデルの設定があり(実はR8、スポーツカー好きのイギリス人の間で大ヒットしている! )、それなりに支持を得ていたらしい。なるほど2ペダルゆえ足元にそれほどの窮屈さはない。もちろんホイールハウスが迫っているため、アクセルペダルは左に、ほぼ中央までオフセットされている。けれども運転しづらいという程ではなく、逆に右ハンドルゆえの使い勝手のよさの方が功を奏して、幅広いR8を“やや細身”に感じさせてくれる。類い稀なデイリースーパーカーを、さらに扱いやすく変身させるのが、右ハンドル化だった。
アウディR8スパイダー

ファインナッパレザーを用いたスポーツシートを装着。直射日光による表面温度上昇を抑える赤外線反射コーティングが施されている

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