無意識的に運用に影響が生じている?

401k(確定拠出年金)の運用をはじめるに当たって、会社から制度の説明会があったり、投資教育を受けたりします。自分でしっかり考えて、運用の方法を決めたつもりでも、実は影響を受ける要素があると考えられています。

最近では行動ファイナンスという分野で、人が資産運用において必ずしも合理的でないことが研究されています。私たちが合理的ではないのは、当然ですし仕方のないことですが、もしかすると悪い選択をしてしまっているかもしれません。そこで、資産運用において周囲の条件にいろいろ影響されていることを知ることは、できるだけプレーンに運用の方法を検討するための参考になると思います。

それでは4つのキーワードで「無意識」に影響を与える要素をチェックしてみましょう。

(影響その1)前の制度から引き継いだ資産の有無

今まで他の企業年金制度や退職金制度があった場合、これを401k(確定拠出年金)の開始時に引き継ぐことがあります。今までは会社が積立準備をしていたお金について、退職までのあいだ、個人の401k口座で自分で運用をしていかなければならなくなります。

このとき、引き継がれた金額が10万円くらいなら運用に影響を与えないでしょうが、1000万円だったらどうでしょう? ちょっとびっくりして、運用が怖くなってしまうのではないでしょうか。

401kの運用では「毎月積み立てられる掛金(数千円から数万円)」と「すでにある残高全て(数十万円から数千万円になることも)」については別の運用の指示ができますが、前の制度から資産を引き継ぐことになった人の運用方針はどちらにおいても安定的(言い換えれば保守的)になることが調査で明らかになっています。

つまり、高額の資産で運用が怖くなってしまう気持ちが毎月の数千円~数万円にも波及してしまうわけです。
1000万円の運用は安定的に行い、毎月の10000円は株式投資信託をたくさん買う、という方法もできるのですが、なかなか合理的には判断できないものなのでしょう。

もし、あなたの401kで前の制度から資産の引き継ぎがあった場合は、「毎月の掛金」の運用方針に影響が出ていないか考えてみてください。