100人中100人が電子マネーをもつようになった
消費者教育センターの講演会によく呼ばれるようになりました。テーマは「電子マネー」です。「電子マネーのお得な使い方」から始まって「電子マネーの落とし穴」まで、演題は様々ですが、スイカやエディの話を聞きたいと熱心に誘われます。会場は、高齢者の方が多いのですが、20代、30代の若者もいて、いつも満席です。その講演で、最初に私は「どんな電子マネーをお持ちですか」と聞くことにしています。そうすると、首都圏の場合、100人のうちの80人くらいがスイカをもっていると、手をあげます。「パスモの人はどれくらい」と聞くと、残りの20人が手をあげてくれます。100人中ほとんどが、何らかの形で電子マネーを持って使っているのです。もっていない人はまずみかけません。
2~3年前なら、100人のうち20人がスイカをもっていれば多いと感じたものですが、あっというまに電子マネーが広まったのです。それも交通系電子マネーが中心です。その勢いは留まるところを知らないという印象です。
プリペイド型、ポストペイ型とありプリペイド型が圧倒的に優勢
日本での電子マネーはどれもかざせばピッと反応する非接触ICチップを使っています。その規格はフェリカ型と呼ばれるもので、そのタイプが電子マネーの中心です。現在発行される電子マネーは10種類あって、枚数は1億5000万枚を超えたといわれています。
それをプリペイド型とポストペイ型に分けることができます。プリペイド型は前もってお金を入金しておくタイプで、スイカ、エディ、ナナコ、ワオン、イコカなどがあります。ポストペイ型は利用してから口座から引き落としになるタイプで、iD、クイックペイ、ビザタッチ、ピタパなどがあります。利用の中心は、使い勝手のよいプリペイド型で、ほとんどの人がこちらを使っているといってよいでしょう。
さらに、この電子マネーには交通系と買い物系があります。交通系は電車に乗車するために作られた電子マネーで、スイカ、パスモ、イコカ、ピタパなどがあります。一方の買い物をするために作られた買い物系電子マネーには、エディ、ナナコ、ワオン、iD、クイックペイ、ビザタッチなどがあります。クレジットカードと同じく、ライフスタイルで選べばよい
ただ、これだけ多くの電子マネーがでていると、どれをもっていいか分からなくなります。一体どの電子マネーをもてばいいのか、迷ってしまいます。しかし、悩む必要はありません。カード選びは、クレジットカードと同じく個人の生活ライフスタイルに合わせて選ぶようにすればよいのです。