奉仕するために「知」を磨く、関西学院高等部

関西学院は、アメリカの南メソジスト監督教会から派遣された宣教師W・R・ランバス博士により、1889年に創立された。高等部は、学院の10年一貫教育の中核として、1948年に誕生している。

スクール・モットーは、学院第4代ベーツ院長が提唱した「Mastery for Service」。これは、「私たちは努力して専門知識の修得と人間形成に努めなければならないが、それは単に自己の利益のためではなく、隣人への奉仕を目的としたものである」を意味し、「奉仕のための練達」と訳されている。このスクール・モットーをより理解させるために礼拝や聖書の授業を通じて、常に「どう生きるべきか」について考えさせている。そのうえで、人に奉仕するには自らを鍛え、さらに人間性を向上させなければならないと諭し、生徒一人ひとりの「知」を磨くための教育を行っている。

同校は、卒業生の約93%が関西学院大学へ進学している。学業成績基準を満たし、かつ、その人物、態度が推薦に値すると判断された場合、面接試験のみで同学院への入学が許可される。したがって、高校時代にあえて受験勉強をする必要がなく、16歳から18歳までの多感な時期に、人間として学ばなければならないことをバランスよく学ぶことができるという。

F・S・Iをテーマに教科学習を展開

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同校では、2003年度から「基礎学力の充実(Foundation)」「深く学ぶ(Specialty)」「知の統合(Integration)」のF・S・Iをテーマに教科学習を展開している。特に英語教育と情報教育に力を注いでいる。英語教育の目的は、世界の人々とコミュニケーションを図ること。

例えば、英語を母国語とする外国人教師を各学年に配置したり、コンピュータシステムを使って、生徒自らが積極的に海外の人たちと交流できる「英語メディア教室」も整っている。

また、生徒のなかには、英語の苦手な者から海外帰国者までいることから、「英語習熟度別クラス」も採用。個々の生徒のレベルに応じた実践的な英語力を身につけている。情報教育については、1年生の「情報科」の授業で情報収集能力、情報整理能力、自己表現方法、文章表現法などを徹底して指導。

さらに「読書科」の授業では、コンピュータを使った情報検索の仕方や情報の選択方法なども身につけさせている。生徒は、授業で培った情報収集力を使い、卒業時には全員が原稿用紙100枚程度の論文をまとめ上げている。このような取り組みのひとつの結果として、2004年には、「スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール」と「IT人材育成プロジェクト・ハイスクール」に指定された。

一方、クラブ活動も80%以上の生徒が加入し、活発である。同校では、クラブ活動も重要な教育の要素と考え、奨励している。単に勝つことが目標なのではなく、「人作り」を目指している。これも大学含めた一貫教育の賜物であろう。

関西学院高等部の大学進学実績

2010年度の主な実績としては、関西学院大学284名。その他の大学26名となっている。

関西学院高等部の入試傾向

募集人員は、一般入試のA方式が約100名、自己推薦入試のB方式が約20名。入試科目は国・数・英・体育の4科目。国語60分100点、数学60分10点、英語70分120点(リスニング含む)、体育40点(50m走、ハンドボール投げ、立幅跳、バスケットボールでのジグザグドリブルの4種目各10点)で合計360点満点。70%以上が合格最低点ライン。尚、B方式(推薦)は、作文と面接のみ。

関西学院高等部の学費(2011年度予定)

入学金 300000円 授業料 477000円(年額)
教育充実費 190000円(年額)
冷暖房費 15000円(年額)
教育資料費 3000円(年額)
その他の諸費 158500円(年額)
初年度年間納入費用 1143500円
※修学旅行積立金などは別途費用が必要。
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