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2010~2011最新スタッドレスタイヤ事情 その1

いよいよ冬本番、スタッドレスタイヤのシーズンを目前に控えた今回の記事では、最新のスタッドレスタイヤ事情を取り上げる。一般のオンロードタイヤ以上にモデルチェンジのサイクルが早いスタッドレスは、メーカーによって特色がハッキリと分かれるだけに、最新のトレンドをしっかりと掴んで、製品選びに活用してほしい。

執筆者:宮島 小次郎

今シーズンの注目は転がり抵抗を低減したスタッドレス
 

スタッドレス

今年もいよいよスタッドレスのシーズンが到来。今年の最新スタッドレスで注目なのは、転がり抵抗を抑えたモデルだ
 

猛暑の年は、寒さも厳しくなると言われていますが、今年も11月に入ると一気に寒さが増し、足早に冬の足音が近づいてきているようです。そうなると気になってくるのが、雪道用のスタッドレスタイヤをどうするか、ではないでしょうか。

スタッドレスは一般的な舗装路用タイヤ(オンロードタイヤ)に比べて、進化の度合いが早く、国産主要メーカーではモデルチェンジのサイクルも、早ければ3年ほどと非常に短いのが特徴です。そのため、ほんの数年経過しただけでも、全く新しい技術が採用されてさらに進化したタイヤが登場するといったこともしばしばです。

そこで、今回は2010~2011年シーズン向けに各タイヤメーカーがリリースする最新のスタッドレスの傾向と各主要モデルの特徴をかいつまんで紹介します。まず国産メーカーでは、これまでアイスバーンなどの氷雪路でのグリップ性能に特に力を入れてきた傾向がありますが、ここ数年はドライ路面での安定性も高める設計が施されています。

逆に海外メーカーでは、どちらかといえばドライ路面ではオンロードタイヤに近い性能を備えているものの、氷雪路でのグリップは一歩譲るようなイメージでした。実際、国産スタッドレスの多くが速度記号「Q(最高速度160km/h)」なのに対し、ミシュランやコンチネンタルでは190km/hまで対応可能な「T」設定のスタッドレスをラインナップしています。

もちろん、アイスバーンなど氷雪路でのグリップ性能についても年々進化しており、中には国産タイヤに迫るレベルにまで達している製品もあります。ただ、この氷雪路の性能というのは、世界的に見ても日本のマーケットだけが特に重視している機能だということですので、傾向としては国産メーカー優位という状況はいまだにあるようです。

アイスガード・トリプルプラス

ヨコハマの新作、アイスガード・トリプルプラスはトレッド面のデザインなど、外見は従来モデルと変わらない

また、今年の新作として注目なのが、ヨコハマタイヤの「アイスガード・トリプルプラス」です。氷雪路での性能はそのままに転がり抵抗を抑えることで、燃費にも配慮した設計が施されているのが特徴です。スタッドレスはどうしてもトレッドのゴムが柔らか目となることから、オンロードタイヤに比べて燃費が悪化しがちですが、アイスガード・トリプルプラスでは雪道や氷雪路での性能を犠牲にすることなく、転がり抵抗低減を目指しました。


ブリヂストンでもすでに同様な機能を盛り込んでおり、今後はスタッドレスでも低転がり抵抗がトレンドとなりそうです。一度スタッドレスに履き替えたら、春まではずっとスタッドレスのままというようなユーザーには、こうしたタイヤがおススメですね。その他、輸入車に採用が増えてきたランフラットタイヤについても、対応スタッドレスのランナップが徐々に拡大されています。

次ページでは、国産各社の主な製品の特徴について紹介します。
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