年収60万円という生活
都内で外資系の会社に勤めるAさん。妻と子どもが1人の3人家族です。Aさんのおこづかいは毎月5万円。おこづかいはパターン2のルールで、ランチから飲み会代、夕食代、交通費、交際費、被服費、全てをここからまかなうそうです。山口:この5万円はどうやって決めたんですか?
——結婚した時に妻が専業主婦になったので、家計を全部任せることになって、5万円になりました。
山口:お昼はお弁当ですか?
——いいえ、営業職で会社にいる事が少ないので外で食べることがほとんどです。安い所を見つけるのは上手ですよ。夜も遅いので家に帰ってもご飯はありませんから、毎日何か買って会社で食べたり、コンビニでカップラーメンを買って帰ったりしています。
山口:当然、飲み会もありますよね。遅くなって電車を逃すなんてことはないのですか?
——おこづかいからも、会社からもタクシー代は、出ませんので、友達の家に泊まります。
山口:え、外泊ですか?
——おこづかい5万円で全部やるかわりに、干渉しないという約束なんです。5万円じゃ、悪い事も出来ないと思って安心しているみたいですよ。
山口:スーツは会社員の必需品ですが、おこづかいの中からですか?
——そうです。妻にデパートのバーゲンに連れて行かれ、妻がもっている僕が名義の家族カードで買います。年間100万円以上買ったら10%の割引になるカードですが、妻の買い物の分でその割引がきくんです。
山口:う~ん。奥さまは年間100万円のお買い物をデパートでしていて、Aさんの使うお金は年間60万円ですよね。
——そうです。自分でも年収60万円と思って生活しています。冠婚葬祭で飛行機に乗らなきゃいけないときも、ご祝儀やお仏前も、みんな自腹。たまに、妻は1,500円のランチをママ友と食べているらしいですが。
山口:おこづかいの値上げは、要求しないんですか?
——いいんです。そのかわり、一切干渉しないということでいいバランスだと思います。
夫に5万円渡す妻は、悪妻か?良妻か?
夫婦によって価値観は違います。Aさんは、妻がデパートで年間100万円お買い物をして、自分のおこづかいが月5万円でも問題なし。一方、「俺はがまんしているのに、お前がランチ食べて、デパートで買い物とは何事だ!!」というご家庭は、おこづかい5万円が適正額ではないでしょう。もし、おこづかい制を導入しているなら、おこづかいでやりくりする範囲や、名ばかりのおこづかいになっていないか見直しましょう。おこづかい制にする目的は、夫のお金の使い過ぎを防ぎ、将来に向けてお金を貯める事です。おこづかいの額だけでなく、ちゃんとお金が貯まっているかどうかを定期的にチェックしましょう。
リアルなサラリーマンのアンケート調査を見ながら「よそのパパはお昼代を500円に抑えてるらしいわよ」「飲み会は10日に1度、4000円か~」という具合に、我が家のおこづかいを見直すのもいいですね。全国のご家庭が頑張っています!
<関連リンク>新生フィナンシャル「サラリーマンの小遣い調査」