株・株式投資/株式の売買テクニック

株の売り時はこうやって計る

売却と一言で言っても、5%や10%の利益での短期売却もあれば、じっくりと保有し2倍3倍になって売却することもあります。また10%程度の損失で早めに損切りしたり、売り損ねて半値以下で売却をせざるを得なかったりと様々なケースがあるでしょう。いくら良い銘柄を購入したとしても売却のタイミングが悪ければ逆に損したりするのが株の世界です。

藤村 哲也

執筆者:藤村 哲也

株式ガイド

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売りのタイミングの重要性

株式投資をするうえで購入以上に重要なのが売却です。どんなに上昇していても利益を確定するまでは絵に描いた餅に過ぎません。また早めの損切りも重要なテクニックです。購入以上に売却がパフォーマンスを決定付けます。

売却と一言で言っても、5%や10%の利益での短期売却もあれば、じっくりと保有し2倍3倍になって売却することもあります。また10%程度の損失で早めに損切りしたり、売り損ねて半値以下で売却をせざるを得なかったりと様々なケースがあるでしょう。

いくら良い銘柄を購入したとしても売却のタイミングが悪ければ逆に損したりするのが株の世界です。

売りのタイミングとはどんな時?

チャート面、業績面、経済面、ニュース面などで売りのタイミングはどう見ていけばいいのでしょうか?

チャートで売却のタイミングを図ることが可能です。日足や週足で見た短期移動平均線が長期移動平均線を下回った状態(デッドクロス)、移動平均線を大きく乖離(過熱感が強い状態)した場合をサインとするなどがあります。

業績面では、上方修正の発表や好業績見通しの発表など好材料の発表で逆に株価が売られることがあります。特に業績のピーク時と判断された時は大きな下落を伴うこともあります。好材料出尽くしとなるからです。円安効果が取りざたされるなど一過性の材料は特にその傾向が強いと言えましょう。

経済面でも失業率が低下したり、GDP成長率が高い、円安等好景気が取りざたされている時が売却のチャンスだったりします。例えば2013年12月年末、NISAも控え、世界的な株高も続き、円安効果もあり企業も好業績発表が相次ぎ、株にとっての好材料は山積みでした。アベノミクス効果は無条件にもてはやされました。その当時日経平均は1万6300円前後だったのですが、そこが全体的には一回は売り時で、そこから株価は1万4000円まで大きく値を下げていったのです。

ニュース面でも同じようなことがあります。古くはライブドア等新興株で大儲けしたことが話題に上る時、あらゆる新聞や雑誌が株式の特集を大きく取り上げた時,アベノミクス効果で株高の恩恵を蒙った人が脚光を浴びたときなどが逆に売り時となることが良くあります。そういうニュースがあると世の中の人皆が「株は儲かるものだ」と思ったものですが、結果的にはその後バブル崩壊やライブドアショックが起き、大きな損を抱える人が増えてしまいました。

皆がいい材料ばかりに目が行く時こそ売り時である可能性が高いところが株の難しさでもあります。

一概に言えない売却のタイミング

チャート面、経済面、業績面、ニュース面について簡単に触れましたが、売りのタイミングはどれか一つの面だけを見て判断できるほど単純なものではありません。良い材料、悪い材料が発表された時には既に株価に織り込まれている場合が多いためです。

ですから、的確に売りのタイミングを判断するには世界経済が今後どうなっていくのか、相場環境はどうなのか、有望市場の中で競争関係はどうなのかなど様々な観点で見て、総合的に判断していくことが重要ではないでしょうか?
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