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ドル円相場で80円割れは起こるのか?(2ページ目)

円高ドル安の動きへの歯止めとして期待されていたG20でしたが、その甲斐もなく、2010年10月25日、ドル円相場は一時80円41銭と、15年半ぶりの水準まで円高が進行しました。今後、ドル円相場は80円を割れて、70円台に突入してしまうのでしょうか?その可能性を考えてみました。

横山 利香

横山 利香

投資をはじめてみよう ガイド

国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)、日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー、相続士であるガイドが、自身の投資体験を元に、株式投資や不動産投資を中心とした投資情報や資産運用を紹介。

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ドル安を歓迎する人達もいる 

2010円10月現在、1ドル80円台という超円高ドル安の状況で、さらなる円高ドル安は、ずいぶんと海外生産が進んだとは言え、輸出企業に与える影響は小さくはありません。国内の輸出企業からしてみれば、あまり歓迎すべき状況とは言えません。

しかし、「円高と外国人に翻弄され、日経平均はどう動く?」の記事でも書きましたが、外国人投資家から見ればドル安は好都合な状況と言えます。さらに、アメリカの経済状況は、80円割れを阻止してドル高に転換するほど強いとは言い難く、ドル高への転換は時期尚早と言えるかもしれません。

底を打っても80円を割れる可能性 

株式投資では、底を打った時のチャートパターンとしてW(ダブル)底があります。今回、底を打つのであれば、鍵となる価格は1ドル=79円75銭です。つまり、W底を形成して底を打ったとしても、1ドル80円を割る可能性が考えられます。

W底の基本については、「日経平均株価は年初来安値更新で大底を打ち、反転か?」の記事で解説しましたので、参考にしてください。

しかし、80円を割れれば70円台に突入するわけですから、為替介入の可能性も否定できませんし、精神的に守りたい節目とも言えます。

最悪時も想定しておきたい 

重要な節目とは言え、最悪の場合にはW底で止まることなく、底割れしてしまう可能性も考えられます。いったん底割れしてしまうと、ポジションの解消によって弾みがつく恐れがあります。その場合には、さらなる円高ドル安、つまり戦後最高値を更新してしまう事態も十分考えられますので、そうした事態も想定しておく必要があるでしょう。

今後は、戦後の最高値である1ドル=79円75銭を睨んだ神経質な展開を余儀なくされるかもしれません。今後の為替相場の動きには注視しておいた方がよいでしょう。
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