企業年金・401k/企業年金・401k関連情報

確定拠出年金(401k)のメリットを生かす積立方法

確定拠出年金(401k)は大事な老後資金だから、ハイリスク・ハイリターンな運用はもってのほか、と思っていませんか?分散投資でリスクを抑えるのが資産運用の鉄則といわれていますが、この制度を有効活用するには、ハイリスクな運用もアリといえます。

執筆者:村岡 里香

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勤務先で確定拠出年金が導入されたら?

加入者の運用結果次第で年金の受給額が変わる、確定拠出年金(401k)。退職給付制度の見直しの受け皿として導入する企業が増えており、「最近、うちの会社でも導入された!」という人も多いでしょう。

勤務先で確定拠出年金制度が導入されたら、従業員が真っ先に行うこと。それは、掛金(過去の制度からの移換金がある場合はその資金も)でどの金融商品をどういう割合で購入するかを指定することです。

商品ラインナップには、預金や保険商品、国内外の株や債券に投資する投資信託などが用意されています。確定拠出年金のメリットを最大限に生かすとしたら、これらをどう選択したらよいのでしょうか。

確定拠出年金の最大のメリットは税制優遇

まずは、確定拠出年金のメリットについておさえておきましょう。

確定拠出年金の最大のメリットは、税制上の優遇があること。通常であれば運用の収益には20%(投資信託の収益への課税は平成25年12月まで10%、以降は20%)の税金が課せられるところ、確定拠出年金においては課税が60歳以降の受取時まで繰り延べられます。

つまり、下の図のように運用益が課税されないぶん、個人で運用するより効率よくお金を増やすことができます。そしてこの税制優遇の効果は運用利回りが高ければ高いほど大きくなります
利回りが高いほど税制優遇の恩恵は大きい

利回りが高いほど税制優遇の恩恵は大きい

なお、受け取りの段階でも、公的年金等控除、退職所得控除といった一定の控除を受けることができます。

個人で行うよりローコストな運用が可能

さらに、ローコストな運用が行えるという魅力もあります。投資信託を購入する際にかかる申込手数料(購入手数料、販売手数料ともいう)は、確定拠出年金においてはゼロ。保有中のコストである信託報酬も、同じ商品あるいは同タイプの商品であっても一般の窓口より安く抑えられている場合が多いのです。

一般向けと確定拠出年金向けの投信、保有コストの違いの一例(信託報酬は税込み)

一般向けと確定拠出年金向けの投信、保有コストの違いの一例(信託報酬は税込み)


継続コストの低減は運用利回りアップにつながります。信託報酬の差がたとえ0.4%であっても、30年間では単純計算で12%もの差に。よって、同じ投資信託を買うなら、一般の窓口よりも確定拠出年金のほうがお得といえます。

確定拠出年金のメリットを最大限生かすためのポイントは次のページで>>
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