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いよいよはじまる「水」争奪戦 (2ページ目)

「湯水のごとく使う」という言葉があるように、日本ではお水はタダでいくらでも手に入るのが常識です。しかし、世界では人口増加のため、これから「水」が大きなビジネスになろうとしています。

執筆者:All About 編集部


さまざまな水ビジネス。なかでも注目は?

水ビジネスと一口に言っても、その中には様々な事業が含まれます。今後おそらく最大のビジネスとなるであろう分野は、人類のための飲料水の確保。

世界の人口は増え続け、21世紀中には100億人を突破するのではないかという予想まで出ています。100億の人類にとっては食糧をいかに確保するかも重要な課題ですが、水はそれ以上に大事な生命源。

水ビジネスとして現在注目されている分野に、海水の淡水化があります。現在地球上にある水の量は、約14億立方キロメートルと言われていますが、そのうち97.5%は海水であり、飲用には適していません。残り2.5%の中でも大部分が氷河などで、こちらも飲料水にはならない水資源です。結局のところ、地球上にある水で飲用に使えるのは、わずか1%程度と言われています。

地球上の水のうち97.5%を占める海水を淡水化して、飲用に使うことができれば、人類の水問題は大きく改善されることになります。現在のところ、世界各国が使えるような実用レベルの淡水化技術はありませんが、技術の開発も含め、今後は海水の淡水化ビジネスが拡大していくと思われます。

排水処理も水ビジネスの主要分野

それ以外の水ビジネスの主要な分野としては、排水処理があります。家庭用・工業用を問わず、排水の問題も地球人口が増えるにつれて深刻化していく問題です。排水を効率的に、環境を破壊しないような方法で処理するための事業・技術は、今後ますます重要になっていくでしょう。

単純に上下水道など基本的な水関連インフラの整備も、広い意味でも水ビジネスに含まれます。発展途上国の中には上下水道が未整備の国がたくさんあるので、今後はそれらの整備が求められていきます。
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