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高級住宅地の付加価値

高級住宅地――土地代は高く、建物も回りに合わせて高級感のあるものにせざるを得ないことも多いのですが、そのぶん付加価値がいろいろある…かも!?

執筆者:平野 雅之


来月(2010年11月)に開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)を控えて、横浜市内ではその1か月以上前から警察官の姿が目立つようになっています。地元の神奈川県警だけではなく他県からの応援も多いようで、あちこちで「○○県警」と書かれた制服を着用した警察官がパトロールにあたっているところに遭遇します。

先日は観光客らしい数人のグループが、広島県警の警察官に道案内を頼んでいるところを見かけましたが、ちゃんと答えは聞けたのでしょうか? また、10月15日には宮城県警から応援に来ていた警察官が、横浜駅で女子高生の盗撮をしたとして逮捕されていましたが、「あんたバカァ?」とだいぶ前に観たアニメの台詞が頭をよぎります。

それはさておき、警察官が巡回、常駐しているのは主要なスポットだけでなく、山手町など市内の高級住宅地にも。山手町の韓国総領事館あたりはもともと警備の警察官がいるのでしょうが、そこから離れた純粋な住宅地内でも路上に警察官がずっと立っていたりします。なかには行き交う人たちみんなに「こんにちは」と明るく声を掛けている、いかにも「爽やか青年」といった感じの警察官もいて頼もしいかぎりです。

APEC前の特別警戒期間であることを差し引いても、要人が住んでいたり由緒ある建物が存在したりする高級住宅地などでは、普段から警備にあたる警察官が多いように感じられます。横浜にかぎった話ではなく、東京都内や他の都市でも同様でしょう。数字によるデータはありませんが、不審者は近寄りにくく相対的に治安がよく保たれていることと思います。逆に、一般庶民が暮らすような住宅地でパトロールをする警察官を見かけることは滅多にありません。

最近では防犯に対する意識も高くなり、まとまった区画数の開発分譲地で街区全体に監視システムを取り入れたり、有人警備の契約をしたりする例も出てきているようですが、いずれにしてもお金がかかります。もし警備員を常駐させるようなことになれば、その人件費分だけでもかなりの額になるでしょう。

それに対して警察官による「有人警備」はタダです。もちろん税金という形で間接的に負担はしているわけですが、高級住宅地にお住まいの人たちが直接その経費を支払っているわけではありません。高い土地代を払って(建物代もそれなりに高くなりがち)高級住宅地に住むことで得られる付加価値は、仔細に考えてみれば他にもいろいろありそうですね。

横浜市中区元町(旧山手居留地) エリスマン邸

横浜市中区元町(旧山手居留地) エリスマン邸(横浜市認定歴史的建造物)


〔高級住宅地の付加価値〕 (相談事例などから感じられる傾向を含みます)
  • 地盤は比較的安定し、陥没などによる事故は少ない
  • 落ち着いた雰囲気、住環境、街なみ
  • 整備の行き届いた広めの公道が多い
  • 不審者、不審車両は少ない
  • 敷地境界をめぐるトラブルは少ない
  • 私設管(水道管、排水管)によるトラブルは少ない
  • 隣人トラブルは少ない
  • お隣さんが超有名芸能人だった(大学時代の友人の実話) etc.
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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