質感とスポーティ感がアップ
インパネは初代よりもクオリティをアップ。お馴染みの5連メーターを採用し、回転計右隣のメーターには車両情報を表示するディスプレイを配置
初代カイエンの不満点として、インパネのクオリティがもう少しというのがあったと思う。新型は全体的な質感がアップしただけでなく、スポーティなのにゴージャスな雰囲気も十分に醸し出している。センターコンソールのデザインはパナメーラを彷彿とさせるが、少しスイッチ類が多い。高級車的であり、スポーティさを高める演出としてはありだとは思うが、やや手法としては古さも感じさせる。
前後ともにシートは大きいが、とくにホイールベース延長の恩恵を受けたリヤシートは、先代よりも確実に快適性を高めている。スライド&リクライニングが可能で、大柄な人でもくつろげるだろう。ただし、分割可倒式の背もたれはかなり重く、さらにトノカバーもかなりのヘビー級なので、荷室を拡大する際にはかなりの力を要する。まぁ日常では後席を倒さなくてもラゲッジの容量に不足はないはずだが。
完成度は期待値以上
後席の居住性向上も朗報。分割可倒式なので後席の背もたれを倒せば、荷室の拡大も容易だが、操作力はかなり必要だ
数多いSUVの中からカイエンを指名する人は、ブランドの威光とスポーツカーメーカーのイメージを期待してのことだろう。スポーツカーとしての純度を着実に高めたカイエンSは、期待値以上の満足度をもたらしてくれるはずだ。機会があればターボやカイエンについてもお届けしたい。