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ワクチンで予防できる狂犬病や伝染病(2ページ目)

ワクチンで予防できる犬の伝染病。その病気にはどんなものがあるのでしょうか。また、ワクチンの接種時期は? 犬のワクチンについて知っておきましょう。

大塚 良重

執筆者:大塚 良重

犬ガイド


生ワクチンと不活化ワクチン

一口にワクチンと言っても、いくつかの種類があります。ワクチンには、「生ワクチン」と「不活化ワクチン」とがあり、それぞれの特長は、以下のようになります。
ワクチンの種類/生ワクチンと不活化ワクチン
ワクチンの種類/生ワクチンと不活化ワクチン
これまでは、この生ワクチンと不活化ワクチンが主流でしたが、近年では、遺伝子組み換えワクチンやDNAワクチンなどが研究・応用されるようになってきています。

コアワクチンとノンコアワクチン

次に、コアワクチンとノンコアワクチンについて。

コアワクチンとは、すべての個体に接種が必要となる重要度の高い感染症のワクチンのことを指します。それには「狂犬病」「犬ジステンパー」「犬パルボウィルス感染症」「犬アデノウィルス1型感染症(犬伝染性肝炎)」の4つがあります。それ以外のものを、ノンコアワクチンと言います。

混合ワクチンと単味ワクチン

混合ワクチンとは、いくつかの感染症のワクチンと混ぜて使用されるもの。単味ワクチンとは単独で使用されるワクチンのことを言います。単味ワクチンの代表的なものとして狂犬病を例にあげることができます。

感染症を何種類組み合わせるかによって、混合ワクチンは2種混合から一番多いもので9種混合ワクチンまであります。ちなみに狂犬病は混合ワクチンには含まれません。それ以外の感染症を組み合わせて混合ワクチンがつくられています。たとえば、「犬ジステンパー」「犬パルボウィルス感染症」「犬アデノウィルス1型感染症(犬伝染性肝炎)」「犬アデノウィルス2型感染症(犬伝染性咽頭気管炎/伝染性気管気管支炎)」「犬パラインフルエンザ」の組み合わせですと5種混合。これに「犬レプトスピラ感染症」の3つの型をすべて追加すると8種混合になります。

9種すべてを接種したほうがいいのか?というと、そうでもありません。感染症の発生には地域性もあったり、その子の健康状態なども関係しますから、動物病院でよく相談して必要だと思われるものを接種するのがいいでしょう。また、混合ワクチンと単体のワクチンとを併用することも可能です。どちらにしてもかかりつけの動物病院でご相談ください。
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