雑貨/古道具・アンティーク

新宿・boil 古道具の温かさを共有したい(2ページ目)

古道具屋さんパート2。新宿御苑に程近く、ビルの6階にひっそりと佇むお店です。ここに?と思ってしまうような古いビルですが、勇気を出して階段を上ってみましょう。

江澤 香織

執筆者:江澤 香織

雑貨ガイド

海外の蚤の市で古道具の良さに目覚めた

店内
カラフルだけど落ち着いた大人のセレクト
岩本さんは学生時代から雑貨好き。その頃は和食器など、うつわに興味があったそうです。 卒業してからはインテリアショップに務め、雑貨関連の仕事をしていました。 そしてたまたまプライベートで行った海外旅行で、蚤の市にすっかりハマってしまったとか。 人の手に渡り、長い間大事に使われてきた道具は、たとえ古びて汚れていても、 新品にはない魅力があることに気づいてしまったそうです。 観光もせず、ただひたすら地元の蚤の市を巡って、いろいろなものを見つけ出すことが 、いつしか趣味になっていました。

店内


この場所は、たまたま友人の紹介で出会った物件でした。 たくさん集まってしまった古道具たち・・・最初は事務所兼倉庫にでもしようと思っていた そうです。しかし不便にも関わらず、なぜか人が訪れることが多くなり、それならいっそのこと、と店に してしまったそうです。 内装は全て自分で改装した手作り。 家にあった家具を什器にしたり、古い足場板を組み立てたり。 手作りならではの大らかさが、店内に味わい深いニュアンスを与えています。

人と集うことが好き

一休みスペース
ちょっと一休みコーナー
この日、なぜか人が途切れることのなかった店内。決して広くはないせいか、人の距離が近く、知らない人同士でもいつのまにか気軽に 会話を交わしています。 岩本さんも人を集めてパーティーするのが大好き。 自分で料理を作ることもあるとか。 「わざわざ来てくれたお客さんに、少しでもほっと一息ついてもらえたら、と思って、 ささやかですが座れるスペースを用意しています。 人と話をするのが好きなので、気軽に声をかけてくれたら嬉しいです」。

お店の名前である「boil(ボイル)」は、 お鍋でコトコトと何かをゆっくり煮るときの、温かさや安心感が好き、 という岩本さんの体験から。 そこにあるだけで心が和らぎ落ち着くような古道具たち、 お客さんとその温かさを共有できたらいい、という思いがこめられています。 「丸と線だけの文字の並びもいいな、と思いました。 シャープなんだけど温かい雰囲気があって、店の感じと重なると思いました」。 お店のロゴもお鍋のマーク。これは岩本さんが実際に使っているお鍋を 元にデザインしたもの。コトコトと立ち上る湯気のように、 ちょっと幸せな気分になれるお店でした。


ロゴ ミルクパン
お店のロゴと、その原型になったお鍋(非売品)。



boil(ボイル)
東京都新宿区新宿3丁目1-32 新宿ビル3号館6F
TEL:03-6457-4969
営業時間:13:00-19:00
定休日:webサイトにてご確認下さい


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