お店の外観
思わず覗き込みたくなる、気になる外観


昔ながらのアーケードがあったり、こじんまりとおいしい食べ物屋さんがぽつぽつ並んでいたり。 でもちょっと歩けば静かな住宅街で、犬を連れたお母さんと小学生がのどかに歩いています。 西荻窪は「いつか住んでみたいなあ」と思わせる、心地よい空気の流れる町。 暮らしと密着している町だからか、古道具を扱う店も多くて、 お肉屋さん、パン屋さん、アンティーク屋さん、というふうに、 買い物ついでにちょっと寄ってみたくなるお店がたくさんあります。 今回紹介するお店も、そんな気持ちにさせられる素敵な古道具のお店です。

自分だけの物語を

店内
静かな空気に浸りましょう
西荻窪の駅の北口を出たら、青梅街道に向かってしばらくてくてく歩きます。 善福寺川を越えて、まだまだ坂道を歩きます。 やっと女子大通りにぶつかったら、左に折れてすぐ、あれれ?と気になる白ペンキの壁。 窓を覗くと、しんと静まった中の様子が伺えます。ちょっとドキドキするような風景。少し緊張しながらも、木の扉をそおっと開けて、中へ入ってみましょう。

ぼおっと穏やかに明かりの灯る店内には、心をざわざわさせる古く小さなものたちが、 ひっそりひしめき合っていました。鉄のもの、木のもの、陶器、ガラス、布、紙・・・。 それは朽ちてサビサビだったり、使い込まれてよれよれだったり。 何のどの部分かももう分からない、不思議なカケラもあります。気づかなかったら、 捨ててしまうかもしれないようなもの。でも、この空間の中では、それらが心地良いバランスを保って、 きらきら静かに瞬いています。家の隅っこに葬りさられていたような ちっぽけな道具でも、新しい息を吹き返してゆったりと寛いでいるようでした。 しばらく無心になって、ひとつひとつを眺めていたくなります。

店内コーナー 店内コーナー
店内コーナー 店内コーナー
何だろう?答えは自分の中にあります。

お店の名前「recit(レシ)」は”物語”という意味。 店主・川上さんがかつてとある古道具屋さんで、入った瞬間に映画のワンシーンが ふとよぎるような気がした、という体験が元になっています。 ここにある古い道具たちが今までにたどってきた物語に思いをめぐらせてみたり、 道具たちに新しい命を与えて、自分だけの物語を作っていく楽しみを味わって欲しい、 という思いもあります。 一見用途の分からないものでも、自分らしい使い方を見つけたとき、 道具の楽しさは無限大に広がります。いいなあ、と思うポイントは人ぞれぞれ。 イマジネーションを膨らませて、店内をもう一度眺めてみると、 道具たちがまた違った輝き方をするかもしれません。

次ページではさらに古道具を、そして店主にお話を伺ってみました