雑貨/ハンドクラフト・工芸

SEIJIN-KUN アートなおとぼけ人形

つぶらな瞳でゆるーく見つめる、ちょっぴりへんてこりんな人形たち。思わず笑っちゃうけど、なんだか愛おしい。SEIJIN-KUNって一体ナンでしょう??

江澤 香織

執筆者:江澤 香織

雑貨ガイド



とあるインテリアショップの片隅で、へらへら~っと笑うような視線が気になって、 ふと目をやると、そこにはほのぼのととぼけた人形がぴょこんと佇んでいました。 彼(彼女?)の名は「SEIJIN-KUN」。なんだか憎めない目をしています。

イギリスで見つけたたくさんの布やボタン

この人たち、一体なんでしょう?
SEIJIN-KUNを製作しているのは、OQUというユニットで活動している 大塚規子さん。ちなみにOQUとは時に参加型のユニットであり、 写真、デザイン、絵画、音楽など様々なクリエイターとコラボレーションして、 インスタレーションやワークショップ、企画のプロデュース等、幅広く 活動しています。

大塚さんは元々は美容師。その後インテリアショップに勤め、 さらにイギリスへ留学するというユニークな経歴の持ち主です。 イギリスではアートの学校に通い、幅広く様々なことを学びました。 帰国後はまた別のインテリアショップに勤めましたが、その お店では、ある小さなスペースで古本屋をやっており、週一回そこで働いていました。 その小さな本屋さんでSEIJIN-KUNを販売させてもらったことが最初のきっかけだったそうです。
「イギリス留学時は、布屋さんや蚤の市を見て回るのが楽しくて、 気づいたらたくさんの布やボタンを買っていました。 日本では絶対見ないような色使いやプリント柄、ヴィンテージの布や珍しいかたちのボタンがたくさんあって、すごくかわいかったんです 。いつの間にか押入れがぎゅうぎゅうになるくらい、 いっぱい集まってしまいました。 元々そんなに手芸をやる方じゃなかったんですが、ヨーロッパの素材のディテールが魅力的で、とても惹かれてしまったんですね」。

seijin-kun 拡大
うっひゃっひゃっ。ひょうきんであどけない表情に脱力。


自由で愉快でスタイリッシュな人形

このへんてこりんさが愛くるしいのだ。 たくさん集まった布をどうしようかと考えあぐねて、 自分らしいものづくりってなんだろう、と あれこれ頭を捻ったとき、ふと思いついたのが人形作りだったそうです。
「素材を生かして何かを作りたい、と思っていました。 でも自分は器用ではないし、等身大でできる面白いもの、と考えていたら、 この人形ができたんです。 また、母が竹炭の仕事をしていたこともあって、通常は販売できない半端物の炭を仕入れることができたので、それを少し細かく砕いて体の中に入れました。 消臭や抗菌、空気清浄効果などがあるため、体にもインテリアにも良い素材なんです。 それから背中に番号を縫い付けることにしました。 これは、最初は自分がカウントしやすいようにというつもりだったのですが、 思いがけず、買ってくれた人とのコミュニケーションのきっかけになりました。 ○番持ってるよ!なんて報告してくれたりすると、嬉しいですね」。


seijin-kun いろいろ
シュールでおとぼけ。でもアートフルなバランス感覚が絶妙で愉快。


伸び伸びとしたフォルムとリズミカルな色使い。 ころんとまるみがあって親しみやすい人形なのに、 エッジの効いたスタイリッシュさがあって、子供っぽくはなりません。 部屋にちょんと置いてみると、愛嬌を漂わせつつアートなオブジェとして様になります。 見れば見るほど引き込まれていく、不思議な魅力を放っています。 一緒に眠れる縫いぐるみサイズの他に、輪っかの付いた小さなキーホルダーサイズもあります。

seijin-kun いっぱい
たくさん集まると賑やか。ひょ~!


次ページでは、さらにSEIJIN-KUNの魅力に迫ります。
seijin-kun いろいろ
seijin-kun ジーパン
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