住んでみたい街のランキングをとると、ベスト10には入らないものの、必ず20位、30位以内に顔を出すのが学芸大学。特に東京をある程度知っている人には「住みやすそうな街」と評価されることが多いようです。では、その人気の秘密はどこになるのでしょう?
【学芸大学の位置とその周辺は?】
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東急東横線と並行して走る駒沢通り、目黒通り周辺に住宅街が広がる |
6つの商店街が広がる、賑やかな駅周辺
渋谷から東急東横線で4駅目、急行利用だとわずか7分。人気の東急東横線沿線の中でもターミナル駅を除くと、自由が丘に次ぐ乗降客数を誇る学芸大学駅。といっても、もう数十年も前に駅名の由来になった学芸大学は小金井に移転、駅名に名を残すだけになっています。
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平日でも人通りの絶えない西口商店街。自転車利用も多い |
昭和2年、東急東横線が開通した当時は住宅が点在するだけだったといいますが、その後、目黒通りに抜ける東口商店街、駒沢通りに抜ける西口商店街を中心に飲食店中心の学大十字街、高架下に東急コリドール会など商店が増加。現在、学芸大学商店連合会には6つの商店街、600軒もの商店が加盟しているとか。住宅街の中の駅としては多くの店があります。また、商店街で発行している学大ポイントカードは貯めたポイント数に応じて地元でボウリング、地元金融機関に貯金など、多種に使えると評判です。
さらに数だけでなく、この街には個性的で元気な個人商店が多いのが特徴。ドイツワインに定評のある酒屋、伊豆の干物店の直営店、自家製のおでん種が名物のかまぼこ店、淡水真珠だけを扱う宝石店、1点ものも少なくない個性的な眼鏡店などなど。最近ではリサイクルショップや店内でイベントを主催する飲食店なども増えています。「お店が多くて便利、競争が激しいから物価が安い、だから住みやすいんだと思う」とは学大に住んで3年目というファッションデザイナーSさん。「マスコミ関係、音楽関係の人も多いみたいだね」とも。
目黒通り沿いや、住宅街にも隠れた名店が
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目黒通り沿いにはインテリアショップやカフェ、内装が人気の隠れ家的ホテルなどが点在 |
さらに、この街にはセンスのいいお店が多いのが、街のイメージに大きく貢献しています。特に最近、目黒通りに増えているインテリアショップやカフェ、リノベーションして蘇ったホテルなどの印象が強いようです。
住宅街の中にも古くからあるうなぎ屋さんや、通には知られた蕎麦屋さん、いつも予約で一杯の和食店、ちょっと珍しいポルトガル料理店などが点在。駅周辺の元気な雰囲気とは違う、落ち着いた雰囲気もあります
商店街から一歩入ると静かな住宅街
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駅周辺、東横線沿いには小規模なマンション、アパートや一戸建てなどが |
こうした賑やかな商店街から一歩入ると、驚くほど静かな住宅街が広がっています。駅周辺、東横線沿い、住所では鷹番2丁目、3丁目あたりはアパートや小規模な一戸建てが中心で、1階に飲食店などが入ったマンションなども見られます。
駅から少し離れ、目黒区最古の公園、碑文谷公園の周辺まで行くと、大きな区画の一戸建てが増えてきます。道路はまっすぐで道幅は広く、場所によっては桜並木なども。住所でいうと碑文谷6丁目あたりです。
目黒通りを越えるとお屋敷街、碑文谷
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碑文谷には大きな一戸建て、3階までの低層のマンションなどが多い |
さらに目黒通りを挟んでダイエーの裏手も同じく碑文谷という町名になりますが、こちらも大きな一戸建ても少なくないお屋敷街。芸能人の結婚式でも有名なサレジオ教会などがある地域です。ただし、このあたりになると学芸大学よりも隣駅都立大学に近い、あるいは両駅から等距離くらいと、駅まではかなり歩くことに。場所によっては徒歩10分以上も珍しくはありません。
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もともとは農業用だった池を中心に作られた目黒区立碑文谷公園。ボートに、小動物との触れ合いなどが楽しめる。 |
住宅街の中には小さな街角公園のような場所はありますが、意外に大きな公園はありません。唯一、公園らしい公園といえば、前出の碑文谷公園。ボート遊びも楽しめる池を中心にポニーや小動物と触れ合えるポニー園などがあり、隣接して体育館、野球場、テニスコートなどもあります。
では、気になる住宅の相場はどうなっているか、次ページで見ていきましょう。