住みたい街 首都圏/住みたい街ランキング

シングル女性に住みやすい街ベスト5(首都圏)(2ページ目)

足回り、外食の便利さなどに加え、女性には、安全性や生活の便利さなども気になります。「全国区」タウン以外で知る人ぞ知る、住んでしみじみ良さが分かる、5つの街をご紹介します。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

1位、桜新町(東急田園都市線)
のんびり、整然とした成熟の街並みが魅力

長谷川町子美術館
一戸建て、低層マンションの多い桜新町の街並み。右手のレンガの建物が長谷川町子美術館
渋谷から9分、東急田園都市線の他駅と異なり、駅が国道246号沿いにないせいか、ちょっとのんびりした雰囲気が特徴の桜新町。駅前の八重桜は街の名物で、時期には盛大な桜祭りも開かれます。また、この街はサザエさんでお馴染みの長谷川町子美術館のある街としても有名。街のあちこちでサザエさんモチーフを見かけます。ただし、各駅停車しか止まらないので、時間によっては多少待つこともあります。


桜新町のパン屋さん
わざわざ車で買いに来る人もいる桜新町の名物パン屋さん。近所にはこだわりのワインショップも
商店街は駅前の通りと駅から国道246号に向かう通称サザエさん通りに集中。大型店は駅前の大丸ピーコック程度で、後は個人商店が中心です。元々はサザエさんに出てくるような日常的な食品、雑貨店が中心の、ごく普通の商店街でしたが、近年は今っぽい感じの花屋さん、犬OKのカフェ、隠れ家的な居酒屋などニューフェイスも登場、少しずつ華やかな雰囲気になってきています。一方で昔ながらの食堂も健在なので、その日の気分、懐具合で外食できるのも楽しいところ。また、徒歩圏内にはプラネタリウムのある世田谷中央図書館、年末年始のぼろ市で有名なボロ市通りなどもあります。桜の名所、馬事公苑もほど遠からぬ場所です。

その商店街から少し入ると住宅街。一戸建て、低層マンションが中心で、道幅は広め、整然とした印象の街並みです。シングル向きのワンルームマンションはちょっと高めで8万円~。アパートなら6万円台後半から探せますが、数はそれほど多くないようです。

2位、経堂(小田急線)
隠れ家名店が潜むワンダータウン

小田急線経堂駅
新しくなった経堂駅。駅周辺には12時近くまでのスーパーやボウリング場なども
最近、長く続いていた駅前整備工事が一段落、高架下に広いロータリーが作られ、東西の行き来がしやすくなった経堂。新宿からは急行利用で11分です。駅前には大丸ピーコック、小田急OXといったスーパーにすずらん通り、ハートフル農大通りといった活気のある商店街が広がっています。


経堂の飲食店
和食、フレンチ、エスニックに寿司、ラーメンなどなど、一味違う飲食店も多数
経堂の魅力はそんな商店街の中に、ひねりの利いた、隠れ家的な名店が潜んでいることでしょう。例えば、住宅街の入り口にあって目立たないのに、開店前には行列ができるラーメン店や、ごく普通の店構えながら奥に入ると日本全国の名酒が揃う酒店などなど。こんな店が近所にあったらうれしいと思えるような店がそこここにあるのです。また、ライブバーやイベントを行っている飲食店などがあり、文化的な雰囲気もあります。

その半面、近くに東京農大があることから、学生向きのアパートなどが多く、意外に家賃は安め。アパートなら築年が古かったり、和室だったりはしますが、1Kで4万円台から探せることも。キッチン広めの部屋が多いのも魅力です。

3位、戸越銀座(東急池上線)、戸越(都営浅草線)
物価の安さが魅力の元気な街

戸越銀座
テレビでもよく取り上げられる賑やかな商店街。地元ブランドなども多数
元気な商店街のある街として、しばしば雑誌やテレビなどで取りあげられている街、戸越銀座。やはり魅力は物価の安さで、日用雑貨、生鮮食料品などだけでなく、お惣菜やお弁当類も安い、安い。また、お店の人たちのフレンドリーな感じもこの街の魅力。何度かお買い物すれば、顔なじみになっておまけしてもらえそうな雰囲気があり、一人暮らしに寂しさを感じている人でも楽しく暮らせそうです。

東急池上線、都営浅草線の2線が利用できるので、五反田、恵比寿、渋谷といった山手線ターミナルや、新橋、日本橋などのオフィス街のいずれにも便利な立地。首都高2号目黒線の入り口も近くです。

武蔵小山商店街
歩いて数分、お隣武蔵小山のパルム商店街はドラッグストアや衣料品店などが多く、駅周辺には飲み屋街も
賃料はワンルームマンションで7万円前後から。駅周辺ではあまり物件数がないので、多少範囲を広げて探したほうがいいかもしれません。ちなみに、ご近所にはアーケードのある商店街で有名な武蔵小山がありますが、この2つの商店街は歩いても数分程度の距離。この2駅間で探すと探しやすく、かつ両方を利用できて賢明かもしれません。ちなみにこのエリアは商店街の他に銭湯が多いのも特徴。しかも、地下からくみ上げた温泉が銭湯価格で利用できるところもあり、お肌に良いこと請け合いです。


4位、神楽坂(東京メトロ東西線)
便利さと独特の雰囲気を兼ね備えた都心タウン

神楽坂通り
JR、地下鉄と複数路線が利用できる上、車利用にも便利なのが神楽坂の魅力
都心に住みたい人におすすめなのが神楽坂。ちょっと歩いて飯田橋に出れば中央線などJRと東京メトロ有楽町線、同南北線が利用できますし、大江戸線も利用可能。どこに行くにも便利な場所です。


大〆
隠れ家レストランならこの街。路地の奥に意外な店が潜んでいる
黒板塀に石畳の独特の雰囲気もこの街の魅力。ちょっと入ると入り組んだ路地、坂が続き、昔ながらの料亭や割烹から、フレンチレストラン、エスニック料理屋などさまざまな種類の飲食店が点在。決して安い店ばかりではありませんが、外食好きにはたまらない魅力のある場所です。

その魅力からか、また、建替えがしにくい場所が多いせいか、新しく物件が建つ余地が少ない結果、物件は少なめで、かつ古め。さらにここ何年か、全体として賃料は下落傾向にあるものの、都心部では上昇しており、神楽坂もそうした街のひとつ。賃料はワンルームで8万円台後半から。20m2の広めの部屋を探すなら9万円以上の予算は必要です。


5位、川口(京浜東北線)
同じ家賃でいろいろ選べる、物件の豊富さが魅力

川口駅周辺
大型店舗に商店街、マンションなどが林立する川口駅東口
京浜東北線で東京から20分ちょっと。赤羽で埼京線に乗り換えれば渋谷も40分圏内の川口。かつての工業地帯も今や昔。駅を降り立つと大型、タワーマンションなどが目につき、駅東口にはそごうを初めとする大型商業施設があり、その背後には樹ロード、ふじの市通りといった商店街が続きます。この2つの商店街には、かつて鋳物の街だった川口を偲ばせるモニュメントが飾られ、散歩の楽しい通りに。もちろん、物価の安さもウレシイ通りです。また、駅から歩いて8分ほどにはシネコンの入った総合ショッピングセンターがあるほか、大型スーパーも駅周辺だけで数軒点在。とにかく便利な街です。

駅東口では市民ホール、中央図書館、スーパーや商業施設なども含めた大型総合再開発が行われ、駅周辺でなんでも揃う状況になってもいます。

川口駅西口
駅西口には公園、市の文化ホールなどがあり、東口とは異なる雰囲気が楽しめる
こうした便利さに加え、賃料の手頃さ、物件の多彩さもこの街の魅力。7万円前後の予算があれば、駅近くの分譲仕様のワンルームマンションから、徒歩10分ちょいで10畳近くの1Kマンション、徒歩15分とちょっと遠め、でも2人でも住めるような広い1DKマンションまで選択肢はいろいろ。賃料を優先するなら、4万円台のワンルームアパートもあり、予算と住みたい生活に合わせて選び分けられるのです。


通勤・通学先によって、どの街が便利かは異なりますし、街の雰囲気の感じ方は人によって様々。住みたい街が決まったら、まずは現地へ。どんな街かを知るためにはそれが一番です。

*2006年2月の原稿に2015年2月、加筆、修正。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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