「子育てに良い」という条件だけでは
街は選べない

子どもたちの後姿
親にとっては子育てに良い街、住まい選びは大きな問題のはず。その家庭にとってのベストを目指したいもの
よく聞かれる質問のひとつに「子育てに良い街はどこですか?」というものがあります。私はいつも答えられません。なぜなら、その人にとっての「子育てに良い」が具体的に何を指しているかが分からないからです。

「子育てに良い」環境として、想定されるものとしては大きく以下の2つがあります。

●伸び伸びと健康に育つ環境

●教育に良い環境

とはいえ、教育に良いといっても、それが地元の小中学校などの公教育に期待しているのか、あるいは私立進学などを意識しているのかで街選びは異なります。

大きな公園
伸び伸び育つ環境と言う言葉からは郊外をイメージする人も多いが、都心近くで公園のそばという選択もある
また、成長に良いといったときには伸び伸びと育つ自然環境、周辺環境なのか、あるいは同じ年代が多いなど、人間関係を指しているのか。飛んだり、はねたり、元気に過ごせる広い家という意味もあるかもしれません。また、いろいろなものが入り混じった状況を考えていらっしゃるのかもしれません。そうしたものが分からなければ、どこが良いのかは分かりません。

しかし、多分、聞かれる方の多くもそこまでのことを考えて質問をなさっているわけではないと思います。でも、子育てに良い街を選びたいと思っている。であれば、具体的にどの街が良いかと考える前に、自分たちが子どもにこうあって欲しい、こんな子に育って欲しいという考えを整理する必要があるように思います。もちろん、子どもは親の思う通りに育つわけではありません。親が良しと思うことを、子どもも良しと思ってくれるかどうかは分かりません。が、子どもが自分の考えを持ち、それを自分で主張できる年代以前であれば、親がかくあって欲しいと思い、その考えに基づいて家を選ぶしかないのだろうと思います。

次のページでは具体的な「子育てに良い街」を考える前に考えておきたいことをまとめます。