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「必死」岩村明憲が挑む、かすかなチャンス(2ページ目)

今季、レイズからパイレーツへ移籍したが、打撃不振で6月に戦力外通告を受けた岩村明憲。そこにアスレチックスが欲しいとの朗報が。メジャーへの道は、短く、少ないチャンスにかかっている―。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

とにかく必死。すべては少ないチャンスに―

そして、13日(同14日)のカンサスシティーでのロイヤルズ戦、背番号「1」を付けた岩村は、「7番・三塁」でいきなりスタメン出場を果たした。大リーグ出場は6月15日以来。マイナーのシーズン終了から一週間ぶりの実戦は、2打席連続でストレートの四球のあと、見送り三振に二ゴロだった。それでも第1打席の四球のあと、巧みなリードで先発投手のボークを誘い、敵失で2点目の生還。3対1の勝利に貢献した。マイナーでは昇格の見込みのない中で出塁率の向上に取り組み、出塁率.404をマーク。それが結果に表れ、「2四球は大きかったですね」と胸を張った。

今年、岩村と同じような立場に立った日本人メジャーが松井稼頭央内野手(34)だ。5月19日(同20日)のアストロズを退団、5月25日(同26日)に古巣ロッキーズとマイナー契約した。結局、メジャーに上がることのないまま、3Aコロラドスプリングスでシーズンを終え、FA(フリーエージェント)となり、帰国した。

岩村の場合は、とりあえずチャンスは与えられた。メジャー復帰後、3試合ノーヒットだったが、17日(同18日)のツインズ戦の第1打席で移籍後初ヒットとなる投手内野安打を放った。とにかく必死。ア軍に残留できるのか、他球団からオファーを受けるのか、日本球界へ復帰するのか。それはすべてこの短く、少ないチャンスにかかっている。

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