今回は、機能的で快適なキッチン、北欧で培われた部屋を明るくする窓技、バスコートのある浴室、木の風合いを生かしたインテリアなど、北欧ハウスに学ぶリフォームの技をご紹介します。
美観と機能を兼ね備えた北欧スタイルのキッチンリフォーム技
下の写真はスウェーデンの輸入住宅のキッチンの様子です。木と素焼きのタイルを使って、北欧らしい明るく温もりのあるインテリアになっていますが、ここで注目したいのがその機能性です。様々な機器がビルトインされた機能的なシステムキッチン。暖かな木目調のキッチン扉は実はメラミン製でメンテナンスも簡単(スウェーデンハウス)
キッチンにはミーレ社製の食器洗い機やIHクッキングヒーターがビルトイン、手早く炊事が済ますことができるようになっているだけでなく、すぐそばに家事コーナーを設けて他の家事との連携もはかっています。
家事コーナーは、洗濯物の仕分けをしたり、畳んだり、アイロン掛けをしたりできるカウンターを設置、座ってできるよう椅子もあります。カウンター下には乾燥まで一気にできるドラム式の洗濯機をビルトイン、その奥に見えるドアは屋外の洗濯物干し場に繋がっています。つまり、炊事をしながら洗濯機を動かし、洗い上がればそのまま干したり、畳んだりと流れるように家事ができます。
これらの家事の時の動きを家事動線と言い、家事動線が短くスムーズだと、毎日の暮らしがぐんとラクになります。キッチンリフォームはこの家事動線の見直しをするいいチャンスですので、他の家事との連携も考えてリフォームプランを立てていきましょう。
そして掃除のしやすさにもひと工夫!キッチンの扉は本物の木ではなくメラミン製ですので、水や油に強く掃除がしやすくなっています。木の温もりを感じさせるインテリアでありながら、メンテナンスもしやすい、美観と機能を兼ね備えた北欧スタイルのキッチンです。
暗く寒い北欧の冬に見習う窓リフォームの技
北欧の冬は暗く寒いので、北欧の家づくりでは、家の中にたっぷり光を取り込みながら、寒さをシャットアウトする工夫がされてきました。ダイニングからの光も取り込めるよう、間仕切り壁にも縦長の窓が取り付けられている。
ここで注目したいのが窓のカタチです。日本のキッチンでは吊り戸棚の下に横長の窓を取り付けてあることが多いのですが、それがキッチンを暗くしている大きな原因になっています。部屋を明るくしたいなら、高い位置に窓を取り付けるのが効果大!
と言うわけで、こちらのキッチンでは吊り戸棚はありません。代わりに背の高いタテ長の窓を取り付けて、部屋の奥まで光を取り入れ、明るいキッチンにしています。
さて窓を大きくすると気になるのが断熱性です。窓は断熱の弱点となる部分ですので、ただ窓を大きくしただけでは、冬寒く夏暑い部屋になってしまいます。冬に寒い北欧では三重窓がスタンダードで、寒さが中に侵入してこないようしっかり対策しています。
日本でも、窓ガラスは住まいの快適性を担うとても大事な部分ですので、断熱サッシやエコガラス、内窓の取り付けリフォームなどでシッカリ断熱&遮熱対策をしておきましょう。
次のページでも北欧ハウスに学ぶ、窓と光、木のリフォーム術!光あふれる浴室と、木の温もりいっぱいの洗面トイレの様子をご紹介します。