長期優良住宅/長期優良住宅の基礎知識

長期優良住宅時代のメーカー選び(中)

住宅は新築時から時間が経つにつれ、様々な不具合が発生するものです。それは、私たちのライフスタイルが変化するから。長期優良住宅とは、このようなライフスタイルの変化にも対応しやすい住宅である点も重要です。

田中 直輝

執筆者:田中 直輝

ハウスメーカー選びガイド

新築時にどんなに満足のいく住宅を建てたとしても、時を経るごとに使い勝手が悪くなることは避けられないものです。それは、単に建物の劣化に問題があるのではなく、住まい手のライフスタイルやニーズの変化も大きな要因となります。今回のお話は、そうした変化を新築時点で予め折り込み、できるだけ長く住み続けられるようにしましょうという内容。この視点も長期優良住宅の大切なポイントとなります。

将来の使い勝手を考慮しよう

狭小住宅
都市型狭小住宅の事例。これは分譲住宅で、敷地を目一杯使って建てられている。このような建物が「いい住まい」なのか考えてみることも必要かもしれない
まず最初に、「都市型狭小住宅」(特に3階建て)を例に考えてみたいと思います。住宅密集地に建てられる建物ですから、採光や通風を考慮して2階にLDKを配置する間取りも多いと思います。しかしながらこれ、長く暮らしていくのには大変な建物になりがちなのです。

2階にLDKがあるということは、主婦にとっては毎日の買い出しが一大事。若くて体力があるうちはよいのでしょうが、年齢を重ねるにつれ買い物袋を下げて階段を上り下りするのは大変な作業になります。

階段の上り下りが365日、何十年も続くことを考えてみてください。主婦の方だけでなく、どなたにとっても大変だと想像できますよね。高齢者になって足腰が不自由になった場合、住宅が大きな負担になることは間違いありません。このような状況は何も都市型住宅に限ることではありませんが、結構みられるケースではないでしょうか。

話を都市型狭小住宅に戻すと、1階をガレージや店舗にしなければならないというどうしても必要に迫られる場合以外、このような間取りは私としてはあまりお勧めできません。もし、どうしてもということであれば、階段の傾斜を緩やかにしたり、手すりを予め取り付けておくことは必須になるでしょう。

ユニバーサルデザインの徹底度合いもポイント

ユニバーサルデザインの階段
ユニバーサルデザインの階段(積水ハウス)。踏み板の幅や傾斜角度、手すりの形状に至るまで様々な工夫が盛り込まれている
因みに、住宅にも「ユニバーサルデザイン」が普及しつつあります。ユニバーサルデザインというのは、要は「誰にでも使いやすい」という点を考慮して建物や製品づくりを行うという考え方ですが、住宅の中では例えば階段の傾斜や踏み板の大きさ、手すりの形状などなど、様々な部分に採用が進められています。

都市型狭小住宅はもちろん、あらゆる住宅においてユニバーサルデザインの配慮のあるなし、十分であるかそうではないかは使い勝手に大きく影響します。いい住まいづくりのポイントとして是非、参考にしてみてください。

一方で、ユニバーサルデザインとして実際にどのような工夫が行われているかというと、実は大変地味な世界。とはいえ、その徹底にはハウスメーカーの間でまだまだ差が存在します。住まいづくりの細かい部分への配慮を見分けるためにも役立ちますから、もっと注目されていい分野だと思います。

今後、このユニバーサルデザインに焦点をあてた記事を別の機会に紹介するつもりです。それでは次のページにおいて、「子育て住宅」と「2世帯住宅」を例に長期優良住宅を考えてみましょう。
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