天井高を低くすれば建築費用は安くなる?
天井高はハウスメーカーによって様々。しかし、なぜこの天井高なのかについて知ることで、ハウスメーカーの考え方が見えてくる |
「おそらく無理でしょう。仮に可能でも、天井高を低くすれば逆に建築コストが高くなるはずです」。その理由は、一般的なハウスメーカー(たいがいの工務店もそう)だと、住宅設計の基本となるルールを持っているからです。
こうしたルールは、ハウスメーカーの住まいづくりに対するポリシーのようなもの。例えば天井高だと、最近は2500~2800ミリくらいが主流のようですが、天井高をどれくらいとるかというのは、そのハウスメーカーがこれまでに供給してきた実績に基づくノウハウ。住まい手の安全な暮らしを考慮して採用しているものなのです。
ルールから外れるとその分、費用は高くなる
もちろん、部材規格の統一化といったハウスメーカーサイドの思惑もないわけではないですが、こうした決まり事があることで施工上の品質の確保や、コスト削減にもつながっているわけ。逆にハウスメーカーのルールから外れようとすればするほど、建築コストは高くなるのです。ハウスメーカーは独自のルールによって住まいづくりを行っている。そこから外れると、逆に建築費用が高くなるケースも |
ハウスメーカーで住まいづくりをする際、建築家とは異なり(建築家でも一定の基準、ルールを設けている場合が多いはずです)、このようなある種のきゅうくつさを感じるかもしれませんが、それは上記のような理由があるからで、避けられないこと。「自由設計」であっても、何でもありというわけにはいかないのです。
次のページでは、「解体はハウスメーカーに依頼せず、業者を自分で見つけてきていいの?」という質問にお答えしたいと思います。