カフェイン中毒・依存症とは……心の病気とコーヒーの関係は?
コーヒーに含まれるカフェインには、集中力を高める作用も。しかし飲み過ぎはよくありません
しかし、必ずしも良い事ばかりではありません。よい効果が得られるのはあくまでも適量の場合で、カフェインの過剰摂取は健康リスクも伴います。飲み過ぎは健康に悪いとわかっていても、毎日コーヒーを何杯も飲まなくては気が済まないという人もいるでしょう。今回は、心の病気に近い症状を伴う、いわゆる「カフェイン中毒」「カフェイン依存症」について解説します。
コーヒーの飲み過ぎは健康に悪い? リスクとデメリット
カフェインの摂取量がコーヒー1~2杯程度と少量の場合は、集中力を高める、気分を良くするなどの良い作用が見られます。しかし250mg以上のカフェイン摂取量、コーヒーに換算して3~4杯以上になると、以下のような悪い作用が目立ってきます。- 落ち着きがなくなる
- 神経過敏になる
- 興奮する
- 不眠になる
- 顔面が紅潮する
- トイレが近くなる
- 胃腸の調子が悪くなる
- 筋肉がピクピクする
- 考えや話にまとまりがなくなる
- 動悸、不整脈が起こる
- 疲れを感じにくくなる
- 落ち着きがなく興奮する(医学的に「不穏になる」と呼ばれる状態)
カフェイン中毒、カフェイン依存とはどのようなものか、また、どんな場合にそれが疑われるかを述べます。
カフェイン中毒・カフェイン依存の症状・セルフチェック法
普段コーヒーをお飲みの方、いつもの時間にコーヒーが飲めなかったり、いつものお店が休みでコーヒーが買えなかったときなど、頭痛を始めとする心身への支障はなかったでしょうか?カフェイン依存の特徴的な症状は「頭痛」ですが、他にも次のような症状が起こります。
- 体がだるかったり、頭がぼんやりする
- 不安になったり、気持ちが落ち込んだりする
- 悪心や嘔吐が起こる
コーヒーの飲み過ぎを止める方法・急なカフェイン断ちによる離脱症状
「カフェイン依存」は心の病気の診断基準であるDSM-IVには含まれていません。しかし将来的には心の病気に含められる可能性もあります。もしコーヒーの飲み過ぎが、病院での治療が必要ななほどの「依存症」に近いレベルだと気づいた場合、少しずつ摂取量を減らし、健康的な適量にしていくのがよいでしょう。急にコーヒーを止める、いわゆる「カフェイン断ち」は離脱症状が出ることがあります。上記のようなカフェインを摂らなかった場合の症状が起こり、1~2日後にピークを迎えます。出現する症状の程度は、概ね、摂取していたカフェインの量に比例しますが、症状は1週間ほどで収まることが多いです。
また一言で「依存症」といっても、カフェインの離脱症状は、他の依存症に比べればそれほど深刻なものではありません。
ただし、急に止めてしまうと気分がひどく落ち込むこともありますので、1~2週間ぐらい時間をかけて、徐々に量を減らしていくのがよいでしょう。