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賃貸業界でウワサのあのこと 「短期賃貸借保護制度」が廃止?(2ページ目)

一般の人にはなじみがないけど、今業界で話題の「短期賃貸借保護制度廃止」。この制度が廃止されると、いったいどんなことが起こるのでしょうか?旬の情報を取り上げてみました。

加藤 哲哉

執筆者:加藤 哲哉

賃貸・部屋探しガイド

● なぜこの制度が廃止になるの?
なぜ、この制度が廃止になるのかといえば、この制度を悪用する人がいたから。
いわゆる「占有屋」と呼ばれる人たちで、競売を妨害する目的で、競売にかけられる直前にその物件と短期賃貸借契約を結び、法外な立退き料を請求するという行為を起こしているのです。そうなると、今大問題となっている不良債権処理が進まず、また占有屋を排除するという目的から、この制度の廃止が決定しました。

● 廃止でどうなる?

現在、建築されている建物のほとんどは、その建築資金を金融機関からの借り入れて建築されています。ということは、当然土地や建物には完成と同時に抵当権の設定登記がなされています。
この制度が廃止になると、抵当権の設定登記後に入居する人は、競売(抵当権)が実行されれば明渡しに応じなければならず、結局入居者がツライ立場に置かれてしまうことになります。
そこで、同制度に代わり賃借人の保護措置として、落札後の明渡し猶予期間が6ヶ月と定められました。

●ガイド加藤の思い

「占有屋」を排除するための今回の措置。通常の賃貸借契約は2年ですから「短期」。したがって今後、賃貸借契約を締結する際には、入居者にこの事実を伝える必要が出てくるでしょう。しかし、この説明によって「やはり賃貸住宅は安心して住めない」と思われることが嫌だなぁ~、というのが私の率直な感想。居住用賃貸で、競売で退去しているケースは1%以下(実感値では0.1%以下!)。この制度の廃止によって賃貸のイメージが悪くならないと良いのですが…。
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