認可保育園の保育料は収入によって変わる
保育園に子どもを預けるのはいくらかかるの?
子どもを預けたい!と思っても、気になるのは「保育料」。収入が低いのに保育料が高ければ、働いても、働いても、保育料になってしまう……という心配もあります。安心のためには、ある程度の料金は仕方ないとしても、あまりにも高いと、預けるのを躊躇してしまいそうです。
保育料は、認可保育所とそれ以外の場合では、ずいぶん違っています。
まず、認可保育所の場合には、保育料は国の基準に基づいて、自治体ごとに定められています。金額は世帯収入によっていくつもの階層にわかれ、収入が多い世帯ほど多く支払う仕組みになっています。これを「応能負担」と呼びます。
ちなみに、認可保育所に子どもを預けている人から「私たちが保育料を支払っているのに……」などという言葉を聞くことがあります。でも、それは勘違い。実際には、私たちが支払う何倍ものお金が、子どものために税金から投入されているのです。保育料が、直接、保育士さんたちの給与になるようなことはありません。
「応能負担」のシステムでは、同じ保育所に預けていても、無料になる世帯がある一方で高額の保育料を支払っている人もいます。収入が多くて保育料が高い親にとっては不公平感を感じることがあるかもしれませんが、これはセーフティーネットでもあります。もし、今、収入が多いことで高額の保育料を支払っているとしても、万が一、職を失ったり、給与が下がるなど予想外の事態になった場合には、その収入に応じて保育料も下がります。逆に、今は保育料が安く抑えられている家庭でも、収入が伸びれば保育料はあがります。しかも、前述の通り、保育所は親が支払う保育料だけで運営されているわけではありません。認可保育所の保育料の応能負担は、支え合いシステムだと考えるべきでしょう。
認可外保育所の保育料は一律
認可外保育所の場合、保育料は世帯の収入には関係なく、一律に定められています。こういった方を、受けるサービスによって保育料を負担する「応益負担」と呼びます。認可外保育所の保育料は、認可保育所に比べると割高になります。たとえば、東京都認証保育所の場合、0~2歳の子どもは上限が8万円、それ以上の子どもは7万7000円と定められています(月220時間までの利用=毎日11時間、月20日間利用)。同じく都内の認可保育所と比べるとかなり割高です。しかもされに延長保育をする場合には、これに延長料金がプラスされます。
そこで、最近では、認可外保育所に子どもを預けている世帯に対し、自治体から保育料の援助を行うところも増えてきています。本来、認可保育所に預けたいのに待機児童が多くてなかなか認可に入れない、といった地域で、不公平感を無くすために始まった施策です。住んでいる自治体で、どういった補助があるのか、調べてみましょう。
>> 入園料はいくらかかる?