第1次ブーム:1987年~
最初にホームベーカリーが発売されたころ。「炊飯器以来の発明です」のコピーがなつかしい 画像提供:パナソニック
- 専用の小麦粉が必要
- その小麦粉が簡単に手に入らない
- 市販のパンとコストパフォーマンスが変わらない
- 冷めるとぱさつくなど、機能がまだ十分ではない
第2次ブーム:1994年
1993年、記録的な冷夏により、消費者だけでなく卸売り業者までもが米の確保に奔走して、小売店の店頭から米が消えるといった混乱が起こりました。これは「平成の米騒動」と言われた社会現象でした。この米不足に乗じて、小麦粉食が注目されることとなり、ホームベーカリーが再び脚光を浴び、この年に9万台を販売します。ただし米の供給が正常化するとブームは一気に去ります。第2次ホームベーカリーブームは短期間で終わりました。第3次ブーム:2003年~
米粉も使えるようになった第3次ブーム。高機能化、多様化しているのが特徴です
第2次ブームまでは副次的機能として一部の機種にのみ搭載されていた、もち、うどん、パスタ、またケーキ、ジャムといった機能も、標準的に多くの機種に搭載されるようになりました。また、これまでは食パンを焼くほかは、ホームベーカリーで生地を作ってから、オーブンでアレンジパンを焼く方法が多かったのですが、第3次ブームから多くのアレンジパンコースが搭載されるようになり、練りから焼成まで、ホームベーカリーにおまかせしたまま、デニッシュやメロンパンなどのグルメパンが焼けるようになりました。加えて、ホームベーカリーを使って作るアレンジパンのレシピ本なども、多く発売されるようになりました。
米パンブームの到来 2010年~
第3次ブームからは、ホームベーカリーは順調に販売台数を増やし続け、販売台数は年間100万台規模に、普及率も20%以上に拡大しつつあります。これまでも「食糧自給率アップ」政策として、自給率の高い米を積極的に食べようという運動に農林水産省が着手したこともあり、小麦粉だけでなく、米粉からもパンが焼ける機能を標準搭載した機種は多く発売されていましたが、2010年11月にSANYOから発売(現在はPanasonicに統合)されたGOPANは、米から直接パンが焼ける画期的な技術を搭載。発売から約1年で17万台を売り上げる大ヒット商品となりました。GOPANの発売以降、他の機種でも余りご飯をふやかして、小麦粉と混ぜて焼きあげる「ごはんパン」のコースが搭載されるものも増え、現在はちょっとした米パンブームが起きています。
焼きたてのパンを家で食べる楽しみ、安全な素材を自分で選べる安心感が気軽に実現するようになったのは、うれしい限り。おうちで手作りパンのハードルはどんどん低くなり、同時にクオリティはアップしています。暮らしの楽しみをひとつ増やすつもりで、ぜひホームベーカリーライフにトライしてみてくださいね。
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