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向精神薬・リタリンの副作用と注意点

うつ病やナルコレプシーという睡眠障害に使われているリタリンの乱用が問題になっています。今回は、このリタリンについてご紹介します。

三上 彰貴子

三上 彰貴子

薬 ガイド

薬剤師

外資系製薬株式会社勤務後、慶應義塾大学にてMBA取得。薬剤師の資格を活かし、薬に関する情報をお伝えしていきます。体の不調を助けてくれる薬は、正しく扱わなくては効果がないばかりか、体に悪影響を及ぼすこともあります。このサイトを活用し、薬に関する基礎知識をしっかり身につけてください。

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どちらも本物?
医療機関以外からの購入、乱用は絶対に避けてください!
Q:最近よく、リタリンという薬の乱用について報道されていますが、どのような薬なのでしょうか。教えていただけますか。

A:はい。以前から、リタリンについて報道されていますね。この薬物は、重いうつ病や睡眠障害(ナルコレプシー)がある人に使われますが、興奮作用があったり依存性があることから、適用使用について問題視されていました。

今回、この薬の乱用が更に問題になり、重いうつ病の人には使えなくなるようです。
(製造販売元ノバルティスファーマは、リタリンの適応症「難治性・遷延性うつ病」を除外する方針 2007年9月21日読売新聞記事より)

リタリンとは

リタリンの成分名(一般名)は塩酸メチルフェニデートといい、日本では1958年11月に販売開始されました(薬価収載は1961年11月)。

リタリンが今まで、2つの病気に対して適応されていました。十分に睡眠をとったにもかかわらず昼間に突然に起こるがまんできない眠気がある「ナルコレプシー」と、他のうつ病の薬で効果が不十分な「難治性・遷延性うつ病」の場合です。これが今回(2007年9月)の発表で、うつ病への適応がなくなり、ナルコレプシーのみの適応と制限されたのです。リタリンは60カ国以上で発売されていますが、うつ病に対してこの薬を処方していたのは日本だけでした。

また、リタリンは、向精神薬として定義され、その中でも乱用の危険性および医療上の有用性の程度での区分で、乱用の危険性の高い第一種に分類されています。そのため、医療現場では、保管に注意し、使用量、使用目的、使用日などの記載を保存しておく義務がある薬と規制されています。


リタリンの作用

リタリンは、中枢神経を刺激する薬として、中枢興奮作用や運動亢進作用があります。この強さおよび持続性はメタンフェタミンとカフェインのほぼ中間であるとされています。また、睡眠に及ぼす影響として強力な覚醒作用があります。

世界的には、注意欠陥障害・多動性障害(ADHD:Attention Deficit Hyperactivity Disorder)に使われております。しかし、日本ではこの適応は保険診療では認められていない状況です。

リタリンは、アンフェタミン、メタンフェタミンといった中枢刺激作用を持つ成分と同じ仕組みで効果を示します(アンフェタミンは覚せい剤と呼ばれる成分です)。そのため、覚せい剤と似たような作用として、前述のように興奮したり、覚せいする効果があります。

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