キッチンリフォームの価格が変わるポイントとは
キッチンはご家庭ごとの思い入れや暮らし方イメージが反映されやすいところです。使いやすくスタイリッシュにリフォームしたいものです。
収納力や使いやすさを考えているうちに、ついついリフォーム費用が膨らんでしまうというキッチンのリフォームにおいて、予算を大きく増減させてしまう要素は一体何なのでしょうか。今回はいろいろなプランが選べてリフォーム予算を組み立てやすい、でも、価格の幅が意外と大きくなりがちなシステムキッチンリフォームについて、そのお値段の分かれ目となるポイントをご紹介します。
やはりキッチン本体にもランクがある
システムキッチンは、ワークトップと呼ばれる天板をかぶせることでシンクやコンロなどを一体化させており、継ぎ目のないスッキリとした印象があります。このうち、キッチン本体の横幅(間口)や扉の材質や収納スタイル(開き戸、引き出しなど)によって、さまざまなグレードが用意されており、価格に反映されています。システムキッチンのリフォーム工事費用の相場:キッチン本体間口2,400~2,700mmのI型での一般的なキッチンリフォーム工事を想定。
上記グラフのように、普及価格帯(スタンダード)に比べ、ハイグレードのものは汚れ・キズのつきにくさや、収納力や使い勝手、高級感といった点で優れており本体価格に差が出てきます。加えて、食器洗い乾燥機や自動水栓などといった設備機器のグレードアップオプションや周辺ユニット(キッチンバック収納)も多く用意されており、後述いたしますが、結果的に本体費用以外に工事費用も増加する傾向にあります。
キッチン方式の変更は付随工事も増加する
対面型キッチンは、調理する人が家族と対話がしやすく、開放感があります。(画像提供:株式会社LIXIL)
一般的に壁付きキッチンを同タイプのもので取り替える場合の工事費は、間口2,550mmの場合、15万~40万円位(キッチン本体含まず)で済みますが、壁付きタイプから対面型への変更の場合、間口2,550mmでは40万~100万円位(キッチン本体含まず)の工事費がかかるため、リフォーム費用のアップにつながりやすいのです。
キッチン周辺のユニットも費用アップの要因
周辺ユニットは収納力もさることながら、キッチンに統一感と清潔感をもたらしてくれます。(画像提供:クリナップ株式会社)
カフェっぽくリフォームするなら、シンク上の空間にはあえて何も設置せず、キッチン背面部には収納やカウンターなどの周辺ユニットを採用することで、収納力と開放感、そして見た目の清潔感を演出できます。
選ぶ周辺ユニットの間口、高さ、仕様によっても工事費用は大きく異なりますが、標準的な食器戸棚ユニットで間口1,200mmの場合25万~35万円前後、間口1,800mmの場合では40万~80万円位の追加費用が発生します(工事費含む)。
間取りの変更、壁の撤去なども追加費用のポイント
間取りの変更や壁の撤去が伴う場合、耐震強度についても十分に検討しましょう。 |
耐震構造上、撤去しても支障ない壁であれば、床と天井の補修を含め、0.5間(910mm)程度の壁なら5万~10万円程度の工事費用で撤去できます。
ただ、住まいの構造を支持する「耐力壁」を撤去するリフォームを計画する場合は、プランニングの段階からじっくりとリフォーム業者と打合せして、安易な壁撤去は避けるようにしたいものです。もしどうしても耐力壁を撤去したい場合は、十分に建物の構造を考えた上で、補強も同時に行う見積書を提示してもらいましょう。また、耐震構造上の問題がないことを確認できる資料もしっかりチェックしておきたいものです。
キッチンにはこだわるポイントがたくさんある!
キッチンは住まう人によっても使い方はまちまちです。こだわる部分や暮らしのリズムによっても、使いたいキッチンの設備機器や収納システムが違いますから、事前にシステムキッチンのカタログや、メーカーショールームなどで内容を確認しておき、我が家にピッタリのシステムキッチンを選び、快適なリフォームを手に入れましょう。【関連記事】