骨粗しょう症の薬について
服用後30分は、横にならないで下さいね |
A:はい。薬は、10月に1週間に1度服用の長期処方が認められた骨粗しょう症のの飲み薬(ビスホスホネート系)のようですね。
女性の場合、閉経後(更年期以降)に女性ホルモンが少なくなることにより、骨粗しょう症のリスクが高まります。
薬の説明の前に、まずは簡単に骨粗しょう症の仕組みについてご紹介したいと思います。
骨粗しょう症の薬について
まず、骨の成り立ちから、ご説明します。骨は、ただ硬いだけと思う方もいらっしゃいますが、実は皮膚や他の部分と同じように、代謝しています。破骨細胞という骨を溶かす細胞により破壊され(骨吸収)、骨芽細胞という新たに骨を作り出す細胞によって作られて(骨形成)いるのです。これを骨代謝といいます。(骨形成の詳細:破骨細胞が骨吸収を終えたところに、骨芽細胞が集まって骨基質蛋白を分泌します。そこにハイドロキシアパタイト、リン酸カルシウムの結晶が沈着する(石灰化)ことによって硬い骨組織となります。その時、骨芽細胞の一部は基質内に取り込まれ骨細胞になります。)
この骨代謝には、女性ホルモンのエストロゲンが関係しています。エストロゲンが少なくなると、骨形成より骨吸収が盛んになるため、骨量が減ってしまい骨粗しょう症となるのです。
※成長期には、骨形成が骨吸収より盛んになるため骨の量は増加し、成長していくのです。
そのため、閉経後(50~60代前半の女性)の骨量低下には、女性ホルモンの薬を使うことがあります。また、カルシウムの薬やビタミンD3製剤を使ったり、あわせて女性ホルモンのエストロゲンと同じように骨吸収を抑える薬(塩酸ラロキシフェン:エビスタ)が使われることがあります。
女性ホルモンとは関係ない場合、たとえば、高齢者や他の疾患(糖尿病やステロイドの服用)により骨量が低下した場合は、ビストストネート系と呼ばれるお薬を使うことがあります。
※高齢者の骨量低下の理由は色々ありますが、骨形成に必要なビタミンDが表皮の老化により作られにくくなるということもあるようです。
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