心待ちにしていたオーディオルーム!
【オーディオルーム】防音対策もバッチリ。思いっきり音楽を楽しんでも近隣に迷惑をかけることがありません。 |
Kさんのオーディオルームに対するこだわりは半端じゃありません。昔から愛用しているスピーカーに、ノイズの発生しにくい特殊な音楽ケーブルを採用し、ボリューム操作もソファーに座ったままできるよう、電気配線の1本1本に至るまでKさんの計画は綿密に練られたものでした。
住まい同士が隣接している都市部などでは、プライバシーの確保と同時に、ご近所に迷惑をかけない配慮も必要です。そこで、窓についても一工夫凝らしました。既存サッシの内側にもう一つ窓を取り付け、屋外への音の漏れを最大限防ぐようにしました。オーディオルームで大音量の音楽を流していても、外ではほとんど聞こえません。むしろ吹いている風の音の方が気になるくらいでした。
さっそく奥様もアップライトピアノを思いっきり弾いてみたそうです。音が漏れにくく、その防音性能のすごさに驚いたのと同時に、音の響き方や残音についても申し分ない仕上がりに、ただただ感激するばかりでした。
ウォークインクローゼットで寝室もスッキリ
1Fのオーディオルームの真上は寝室。奥様のピアノ演奏の音が、仕事で疲れて眠りたいご主人の迷惑になってもいけないため、2F寝室も一緒にリフォームすることにしました。オーディオルームの天井の仕上げだけでなく、寝室床にもしっかりと防音シートを敷き詰めた効果は大きく、1Fで音楽を聴いていても2F寝室ではほとんど気にならないそうです。でも仲の良いお二人はバラバラに過ごすことも少ないように思うのですが……。
また湿気のこもりやすい押入れを、ウォークインタイプのクローゼットへリフォームしました。雑然としていた部屋が、大容量の収納を得たことで、一気に見違えた瞬間でした。
【寝室】
寝室の押入れや物入れは、ウォークインクローゼットにリフォームしました。収納力も見た目もスッキリです。 |
「思い切って捨てる」。そして「思い出を残す」
処分するだけでなく、ここぞという場所を押さえて思い出を残すのも、リフォームのテクニックです。 |
リフォームでは、廃材や処分品も多く出るものです。Kさんの場合、処分した廃材の量は、2tトラックで約6台分にもなりました。一般的なご家庭としては相当な量と思われます。
これだけ多くのものを処分をしたKさんご夫婦ですが、一方で、残しておいた家族の思い出を見つけることができました。リビングの柱に書き込んだ、子どもたちの背比べの印です。今回のリフォームでは業者と相談して、この部分を意図的に残すことにしました。全部リフォームしてしまうのではなく、思い出をこのように残すことで、施主や家族にとって他では買うことのできない、世界にただ一つのリフォームがそこに生まれていくのです。
次のページでは、実際にかかった費用と、リフォームを考えるときのポイントについてご紹介します。