何が何でもまとめてリフォームすることがお得になるとは限りません。工事の特性を考えて計画しましょう。
しかし、その「一度に」とか「ついでに」という工事が、本当に安上がりになるのでしょうか。実はある一定の条件がそろった時に割安感が出てくるのです。今回は同時にお得にリフォームするポイントについてご紹介します。
関連箇所のリフォームは同時施工がお得
リフォームはその工事の性質上、今ある床や壁をはがしたり、足場を組んだりする場合があります。こういった作業について、複数箇所の工事の関連性があれば、一般的にリフォーム費用は節約できることになります。例えば、キッチンのリフォームとキッチン床の張替えを考えてみましょう。キッチンを壁付きタイプから対面型に変更する際には、給水管・排水管の位置を変更しなくてはならず、床をはがす必要があります。また、床を張り替えるためには、一般的に現在の床をはがすことが必要になります。
つまりこのような重複する部分があるのであれば、別々に工事を依頼するよりも、同時にリフォームしてしまった方が、無駄がなく割安になるのです。ではもっと詳しく、同時リフォームがお得になるケースについて見てみましょう。
ケース1:隣接している水回り空間は同時でお得!
給排水管を取り替えるような場合、隣接している水回り空間を同時リフォームするのは、経費面から考えても効率的です。
しかし、浴室をユニットバスにするにあたり、浴室入口が3枚引き戸になるため、隣接している洗面化粧室のドア枠と壁を直す必要がありました。
リフォーム業者に確認したところ、浴室(約115万円)と洗面化粧室(29万円)を別途に工事するよりも、重複する工事内容と工事管理経費がカットできるので、トータルで約5万円を節約できるということでした。こうしてAさんは浴室と洗面化粧室を同時にリフォームしてもらうことにしたのでした。
【Aさんのリフォーム費用】
浴室115万+洗面化粧室24万=139万円(約5万円の節約)
ケース2:同時リフォームで足場費用を圧縮!
足場工事は建物外装の工事をする場合に必要になるものです。このような作業こそ同時リフォームの経費メリットが期待できます。 |
リフォーム業者にいろいろ話を聞いたところ、外壁・屋根・防水コーキングを別々に実施すると足場代(約13万円)が無駄になるということがわかりました。これらを一括して実施すると足場がすべて兼用できるので、足場代2回分が節約できるということで、Bさんは外壁と屋根、そして防水コーキングも同時にリフォームすることにしたのでした。
【Bさんのリフォーム費用】
外壁85万+屋根塗装27万+窓回り7万円(約26万円節約)
以上のように、同時リフォームで費用を節約することができる場合をご紹介しましたが、全く費用に差がない場合や、逆に損をしてしまう場合もあるのです。次のページでご紹介します。