インフルエンザ治療薬「ラピアクタ」とは……点滴で使用

ラピアクタ

ラピアクタは1回の点滴で、タミフル5日分と同じ治療効果があると言われています

2010年1月13日、塩野義製薬の「ラピアクタ(一般名:ペラミビル水和物)」という抗インフルエンザウイルス薬(インフルエンザ治療薬)が承認されました。

ラピアクタは、それまでのインフルエンザ治療薬であるタミフル内服薬(オセルタミビル)、リレンザ吸入薬(ザナミビル)、シンメトレル内服薬(アマンタジン)と異なり、点滴での使用になります。

ラピアクタは、当時の新型インフルエンザの世界的流行を受け、非常に速いスピードで承認された薬です(日本では、新薬は治験終了後に承認申請をされ、製造販売の承認を取り、それから保険適応の薬価収載を経て発売に至ります)。

また、ラピアクタの成人の治験は、日本、台湾および韓国で実施し、主に季節性のインフルエンザを対象に行われています。一方、小児は、新型インフルエンザを対象に行われています。

ラピアクタ使用の制限・メリット

前述のように、ラピアクタは点滴なので、医療機関内での使用となります。入院の場合は入院時、外来診療では外来の処置室のベッドなどで点滴を受けることになると思います。

成人の場合は、1回の治療でラピアクタの点滴を1回投与することになりますが、1回の点滴でタミフル5日分(2錠×5日分)とほぼ同等の治療効果があるとのこと。

※原則的に1回の使用ですが、重症例など回数や量は、医師の判断になります。

治療が点滴1回で済むので、薬の飲み忘れや気分が悪く服用できないといった服用漏れを防げる他、子どもの場合は薬が飲めない、飲ませづらいといった悩みにも対応が可能になると思います。

ラピアクタの副作用・デメリット・注意点

ラピアクタ点滴のタイミングは、症状発現から48時間以内。早めの受診が必要です。発表資料によると、症状発現から48時間経過後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていないとのこと。

なお少し専門的になりますが、この薬は腎臓から排泄されるため、腎臓が悪い方は薬の作用が強くなってしまうことがあります。腎臓の病気がある場合は、そのことをすぐに医師に伝えるようにしましょう。腎臓の病気を自覚していない人も、普段からむくみがひどいなど、異常を感じる点があれば医師に相談の上、検査を受けることをお勧めします。


ラピアクタ(一般名:ペラミビル水和物)の製品概要

■ 一般名
ペラミビル水和物(Peramivir Hydrate)

■ 効能・効果
A型またはB型インフルエンザウイルス感染症

■ 剤型・含量
点滴用バッグ:ペラミビルとして300mg/袋(60mL)
点滴用バイアル:ペラミビルとして150mg/瓶(15mL)

■ 用法・用量
通常、成人にはペラミビルとして300mgを15分以上かけて単回点滴静注。合併症等により重症化するおそれのある患者には、1日1回600mgを15分以上かけて単回点滴静注するが、症状に応じて連日反復投与できる。なお、年齢、症状に応じて適宜減量する。

承認時における安全性評価対象例968例中、臨床検査値の異常変動を含む副作用は239例(24.7%)に認められた。主なものは、下痢56例(5.8%)、好中球減少27例(2.8%)、蛋白尿24例(2.5%)であった。
(以上、塩野義製薬発表資料、電話取材より作成)
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