すい臓がんの治療の進歩

すい臓がんの治療
すい臓がんの治療成績は、まだまだ満足行くものではありませんが、その治療法は進化しつつあります。その一方で、他のがんと同様、治療において基本となる考え方は変わりません。
すい臓がんに限らず、がんに対する治療は、手術、抗がん剤、放射線治療という3つの治療法を、その方の状態に応じて組み合わせて行っていきます。この基本的な考え方は、がんの治療法が日進月歩とはいうものの、変わっていません。ただ、以下のようにすい臓がん特有の進歩が見られるものもあります。

1)手術
他のがんの手術は、内視鏡を用いた小さい創部による手術が行われるようになってきていますが、すい臓がんの手術については、すい臓の体内での位置や周囲の臓器との関係もあり、従来通りの開腹手術が基本となります。
また、手術術式としては、すい島十二指腸切除という消化器外科領域では、最も大きく、患者さんへの負担も大きな手術が行われるケースもあります。

2)抗がん剤
消化器系のがんに対する抗がん剤も、この10年あまりの間で大きく進歩しています。最近は、患者さんへの副作用を最小にしつつ、最大の効果が得られるような投与方法の工夫も行われ、入院ではなく通院での抗がん剤治療(外来化学療法)も積極的に行われています。

3)放射線治療
すい臓が体の中心部に位置することから、すい臓に対する放射線治療を、手術の際に開腹した時に同時に行う術中放射線療法が行われるケースがあります。また、骨や脳への転移について、痛みや症状の軽減のために放射線照射が行われる場合もあります。

このほかに、近年では免疫療法についても徐々に研究は進んでいますが、まだ保険診療で受けられるものは登場していません。

すい臓がんの予防法

すい臓がんの予防法
自覚症状に乏しく、検診でも発見が容易ではないものもあるすい臓がん。そういった意味では、他のがんにも増して、予防法が大切ながんとも言えるでしょう。
特徴的な自覚症状に乏しく、検診でも発見しづらいすい臓がん。その予防法にはどんなものがあるのでしょうか?

一般のがん予防対策としては、こちらにまとめたようなものもありますが、すい臓がんの予防について、日常生活でも気をつけることが可能なものは以下の2つです。

1)食生活
消化器の疾患ですので、やはり、食生活とは影響があります。現在、関連が指摘されているのは、高脂肪食や肉食です。すい臓の分泌する消化液は、脂肪分を分解・消化する働きを持ちますが、過度の高脂肪食や肉食は、すい臓に負担をかけてしまうとも考えられます。
また、大量の飲酒は、慢性すい炎を引き起こす原因となります。慢性すい炎とがんの関係は明確ではありませんが、すい臓をいたわるという意味で、節酒は非常に重要だと考えられます。

2)禁煙
すい臓がんと喫煙も密接な関係があります。喫煙が、すい臓がんの発生リスクを4倍高めるという報告もあります。
禁煙は、すい臓がん予防という観点からも、非常に重要だと言えるでしょう。

攻撃は最大の防御なりといいますが、予防に勝る治療はありません。がんも生活習慣病の一つであるということを思い出して、生活習慣の見直しをなさることが、すい臓がん予防にとっても重要なことと言えるでしょう。


すい臓がんの治療と予防については、こちらもご覧下さい。

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