リフォームを検討する上で、予算を把握する大きな手掛かりとなるのが「リフォーム実例」です。専門誌やインターネットサイトに数多く実例が紹介されていますが、その掲載金額をそのまま鵜呑みにしてしまうと、実際に我が家のリフォーム見積りで、金額が予想よりも意外と高くなってしまい、イメージとのギャップに驚いてしまうケースも少なくありません。

今回は、リフォーム予算と見積り金額に大きな差が生じてしまう5つの理由と、工事概算費用を的確に把握し、無理のない予算計画を立てるためのテクニックをご紹介します。

理由1:築年数は参考にはなれど絶対的データではない!

構造部
リフォームを検討する上で、築年数は大切なデータではありますが、工事費を決定する目安にしかなりません。
工事実例では必ずと言っていいほど「築年数」のデータが掲載されます。古い住宅をどのくらいの費用でリニューアルできたかを知る上で、非常に有効なデータではあるのですが、建物は必ずしも築年数だけで評価されるのではないということを理解しておく必要があります。

こまめにメンテナンスやリフォームを実施している住宅では傷みがさほど進行しておらず、補修費用も少なく済みます。反対にほとんど手を入れていない住宅では、リフォーム時に費用がかさむ傾向があるのです。

これらの事情から考えても、リフォーム実例の築年数だけを参考に予算計画を立てるのは早合点になってしまうのです。実例写真やデータを参考にする時は、写真だけではなく実際の施工範囲などが記載されたものを見比べてみると、予算把握がしやすくなるはずです。

理由2:実例写真の見栄え・演出に惑わされやすい

住まい写真
プロのカメラマンによって撮影されると、空間により広がりが出て、高級感が出てくるのです。
雑誌の特集などで掲載されるリフォームの実例写真は、少しでも美しく見せたいという配慮から、プロのカメラマンが撮影していたり、撮影用の家具を配置していたり、あるいは光の加減を画像処理ソフトで調整していたりと、実際の仕上がりが強調されていることがあります。

また、全面的にリフォームした工事実例写真を、「浴室」「キッチン」「リビング」などと、部分的に紹介することがありますが、この場合に掲載される金額は、該当する部分の金額を抜き出して掲載されることがほとんどです。

リフォームは規模が小さくなればなるほど、無駄な部材やロスが多く発生しやすくなり、実際の見積り金額は高くなりますから、上記のような実例から算出された金額は、実際よりもやや安く見えます。つまり、実例写真やデータを見るときは、全面リフォームなのか部分リフォームなのかを一緒に読み取る必要があるのです。

次のページでは、業者から見積りを取る場合に気をつけておきたいポイントについてご紹介します