ポイント2:使用する材料が同じとは限りない
住宅設備や建材はたくさんのメーカーから発売されており、業者ごとに取扱いに得意・不得意が存在します。これらも見積りに差が生まれる理由の一つです。
この他にも、施主が考える普及品(価格が安いという意味)と、業者の考える普及品(実際の現場でよく利用されるという意味)というように、グレードに対する考え方の違いや、工事後の施主の使い勝手や満足度を考えてくれるがゆえに、商品グレードを落とすことを避ける業者、単にいつも使用していて慣れている材料を使いたがる業者など、各業者のリフォーム姿勢が浮き彫りになる部分でもあり、これらが見積り金額差になって表れることがあるのです。
ポイント3:施工単価・経験値に差がある
工事は当然のことながら技術担当者、すなわち職人が施工していきます。一般的に、部分ごとの仕上がりを重視するなら専門工(その分野を専門としている職人)、リフォーム全体の仕上がりを重視するなら多能工(様々な分野をある程度こなせる職人)に施工を担当してもらう方が良いとされています。しかし、リフォーム業者ごとに所属している職人の種類も人数も違いますし、得意としている分野もそれぞれです。また、腕が良い職人ほど施工費は高くなります(但し、仕事が早ければ、その分工期が短くなり、結果的に施工費が安上がりになることもあります)。
ですが、見積り書においては業者ごとの施工単価(例えば1m²あたりの工事価格)の高低だけで職人さんの技術レベルを見抜くことはまず不可能なのですが、「その業者から説明される職人さんの人数や施工日数が見積り書の施工金額とつじつまが合っているか」「他社見積りとの比較において、著しく職人さんの人数・日数が妥当であるか」を特に重要視して、打ち合わせすることで業者の信頼度が判断できるはずです。
ポイント4:打ち合わせ経費に対する考え方は業者それぞれ
打ち合わせを簡略化して費用を抑えるか、要望をしっかりと反映させたリフォームにするかは、施主が決断するところです。自らの要望に近い業者を選ぶことが大切です。
当然のことながら、この作図には人件費を中心とした費用が発生しています。リフォーム工事をより良い仕上がりにするためには、この打ち合わせ及び作図を丁寧に行う必要があり、この経費がリフォームの見積り金額に計上されています。
すなわち、できるだけ打ち合わせを簡素化するため、リフォーム内容をパッケージ化してある業者は価格を抑えることができますし、施主の要望に合わせてカスタムメイドできるよう対応してくれる業者は必然的に価格が高くなるはずです。どちらが良いとは一概に言えませんが、施主自身が考えるリフォームの方向性(品質重視、バランス重視、価格重視)に合った業者を選ぶことが成功への近道です。
業者の特徴がわかれば、金額交渉がスムーズに
今回は業者ごとの見積り金額に差がある理由についてご紹介しました。リフォームの特性を理解し、見積りの背景にある事情を知って、業者の特徴をつかむことで、打ち合わせがしやすくなり、どこを省くことができればコストダウンしやすいのかわかるようになるはずです。相見積りを通して、信頼できる業者と出会うきっかけとできるように、上記のことをチェックしておきましょう。【関連記事】
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